封鎖の実態

タンカートラッカーズ・ドット・コムの共同創業者サミール・マダニ氏の話では、現在ホルムズ海峡内には3611万バレルの原油を積載した29隻のタンカーが滞留している。

今回の米国による封鎖は、イランの海岸線全域を対象にしているわけではない。封鎖地点はより南側のオマーン湾とアラビア海の間に位置し、米海軍艦艇がイランの港へ出入りする船舶を監視・検査している。

その一方で封鎖区域の外側では、イランと関係を持つ「影の船団」と呼ばれるタンカー群が依然として活動を継続。ブラックストーン・コンプライアンス・サービシズのデービッド・タネンバウム氏によると、オマーン湾では51隻が運航中で、さらに81隻がアジア向け輸送を行うか、マレーシア沖で待機しているという。

ロイターはこれらの数字を独自に確認できていない。

イラン産原油取引の持続性

複数のトレーダーは、イラン産原油自体は依然として取引可能で、中国向けの9月・10月渡し分も売りに出されていると話した。

しかし利用可能な数量は、7月や8月向けより少なくなっている。これは封鎖の影響で新たな供給が届かず、湾外にある洋上貯蔵在庫が減少しているためだ。

ボルテクサのデータによれば、封鎖線より西側にあるイラン産原油の洋上在庫は、7月末の3550万バレルから8月26日時点で4170万バレルへ増加した半面、世界全体で洋上にあるイラン産原油は同期間に1億3500万バレルから1億0700万バレルへ減少している。

マダニ氏は「中国は自国周辺海域に浮かんでいる原油を確保することはできるが、現状では実質的にそれが限界だ」と述べた。

また原油を売却した後の空船タンカーは、封鎖のためイランの港へ戻ることができず、そのまま沖合で待機を余儀なくされている。ユングマン氏は、現在イランの原油取引に関与して制裁対象となっている27隻のタンカーが、スリランカ沖で空船のまま待機しており、イランへ帰還できない状態になっていると明らかにした。

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