Nobuhiro Kubo Maki Shiraki
[東京 7日 ロイター] - 川崎重工業は7日、2027年3月期の連結純利益予想(国際会計基準)を従来の1100億円から前年比6.3%の1150億円へ引き上げた。ロボット事業が好調なほか、米関税の還付金も寄与する。IBESがまとめたアナリスト14人の予想平均1169億円には届かなかった。
営業利益にあたる事業利益の見通しは従来の1700億円から同24%増の1800億円へ引き上げた。ロボット事業が100億円、米関税の還付金が80億円それぞれ利益を押し上げる。
会見した山本克也CFO(最高財務責任者)は、還付金は4─6月期に還付された分だけを今回反映し、7─9月期以降も「20億円ぐらい還付される」との見通しを示した。
ロボット事業の上振れに関しては、金額は非開示だが、半導体基板製造装置の特許に関する係争和解金の獲得が半分以上を占め、残りは「半導体製造装置向けロボットの需要が非常に伸びていることも非常に大きく効いている」と説明した。
一方、将来の売上高につながる受注高の予想は2兆5400億円から2兆4200億円へ下方修正した。プラント事業の大型案件の期ずれが要因。
通期の前提となる為替レートは1ドル=150円のまま据え置いた。足元の円相場より依然円高水準にある。同社は「リスクは相応に織り込みつつ、さらなる業績上振れを目指す」としている。
<国産LNG船建造「再開実現をどうすべきか議論中」>
国産の液化天然ガス(LNG)運搬船の建造について、山本CFOは「(建造を)やると決めたわけではないが、建造再開を実現するためにはどうすべきかという議論を進めている」とし、LNG船建造実績のある複数の造船会社と「建造再開の議論に参加している」と話した。生産拠点として同社の坂出工場(香川県坂出市)を活用するとの一部報道については「決まった事実は一切ない」と述べた。投資額などについても言及を控えた。
経済安全保障上、重要となっているLNG運搬船の建造を巡っては、高市政権の重点投資17分野の官民投資ロードマップに盛り込まれている。同社と今治造船、名村造船所の3社共同で建造を再開し、年3─5隻の建造を目指す案などが検討されていると報じられている。