Anushree Mukherjee
[20日 ロイター] - 原油先物は欧州時間20日午前の取引で下落。イラン情勢の緊迫化を受け、アジア時間に北海ブレントが1バレル=90ドルを突破し、6月11日以来の高値となる91.42ドルを付けていたが、イラン外務省報道官の発言で、米国と交渉する可能性があるとの見方が台頭した。
北海ブレント先物は0922GMT(日本時間午後6時22分)までに0.16ドル(0.18%)安の1バレル=87.94ドル。米WTI先物は0.68ドル(0.82%)安の81.81ドル。アジア時間では6月12日以来の高値85.39ドルを付けた。
イラン外務省のバガイ報道官は20日、ここ数日の間に仲介者がメッセージを伝えてきたと述べた。具体的な内容には言及しなかった。米国との協議への扉がもはや閉ざされたかとの質問に対し、「戦争か外交かという二元論は否定する。外交は戦争と同様に、われわれが国益を追求するための手段だ」と述べた。
UBSのアナリスト、ジョバンニ・スタウノボ氏は、「仲介者から新たな提案を受けたとするイラン外務省報道官のコメントで、ホルムズ海峡を通じた原油輸送が依然として低迷しているにもかかわらず、原油価格はそれまでの上げを全て帳消しにした」と述べた。
米イランの攻撃の応酬が激化する中、ホルムズ海峡を通航する船舶数は低水準にとどまっている。LSEGのデータによると、19日の通航は4隻と、前日の8隻から減少した。
イランのイスラム革命防衛隊は20日、石油タンカー2隻がホルムズ海峡南側の安全でないルートを通航しようとして爆発し、航行不能になったと発表した。
ANZのアナリストはノートで、「供給に関する見方は、一段と弱気になっている。ホルムズ海峡の通航は1桁台に落ち込み、期待されていた海運の回復は事実上行き詰まっている」と指摘した。