Steven Scheer
[エルサレム 5日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ政権は5日開いた閣議で、同国の放送監督機関の活動継続を認めた最高裁判所の判決に従わないことを全会一致で決定した。
イスラエルの法律は放送監督機関である第2テレビ・ラジオ評議会に対し、意思決定のために最低限の評議委員を確保するよう義務付けている。政府は、同評議会はこの要件を満たしていないため、人事を承認する権限や他の措置を実行する権限はないと主張している。
だが最高裁は6月17日、同評議会に運営を続けるよう命じた。
ネタニヤフ内閣は閣議決定に際して「法律に相反する判決は認められず、それに基づく決定は無効だ」と指摘した上、最高裁に法律を踏みにじる権限は全くないと主張。「判決を無効にするため、あらゆる法的手段を行使する」と表明した。
ネタニヤフ政権は過去に司法機関と対立することはあったが、最高裁の判決に異議を唱えたのは今回が初めて。
ネタニヤフ首相は閣議決定についてコメントしていない。
一方、2021年から22年まで首相を務めたナフタリ・ベネット氏は、最高裁の判決を順守しないことは無政府状態と国家の分断をもたらすと訴えた。
また中道野党イェシュアティドのラピド党首は「政府は犯罪者に成り果てた」と指摘。「これはイスラエル史上最も深刻な憲法危機であり、民主主義の根底を破壊するものだ」と非難した。