文化的な影響もある。キングは「サマーボディ(夏に向けた体づくり)」の流行が「夏には食事制限をする」という意識を刷り込み、日中の過度な節制を助長していると話す。

一日中「軽め」に済ませようと、朝食を抜いたり昼を小さなサラダだけにしたりしていると、夜に食欲が爆発して結果的に食べすぎてしまうとキングは警告する。「軽めの食事パターンこそが、夏太りの原因になりかねない」

さらに食事量を大幅に減らすことは、特にアクティブな人にとってリスクを伴う。暑さの中で活動量に対して食事が不足すると、エネルギーや疲労回復、水分補給のすべてに悪影響が及ぶ。キングによれば、こうした状況では真っ先にタンパク質が不足し、筋肉の維持や回復が妨げられやすい。

ロバートソンも栄養面への影響を強調する。全体の摂取量が落ちると必須ビタミンやミネラルが不足する。特に夏は発汗によって栄養素が失われやすいため、活動的な人は深刻なリスクに直面する。

水分補給の問題もある。喉の渇きを感じてから飲むだけでは不十分で、水分補給は一日を通して計画的に行う必要がある。また、脱水自体が空腹感を抑えてしまうため、気づかないうちに食事量が不足しがちになる。だからこそキングは、食欲がなくても「空腹を感じる前に、規則正しく食べる」ことを勧めている。

タンパク質、炭水化物、良質な脂質、そして水分を多く含む野菜などをバランスよく組み合わせれば、夏でも無理なく食べることができ、十分なエネルギーを補給できる。

結局のところ、夏の食事に関する最大の誤解は「食事を減らすことが健康的だ」という思い込みだ。「食べる量を減らすことが、質の高い食事を意味するわけではない」とロバートソンは言う。暑さによる食欲の変化は生理的な反応であり、身体が必要とする栄養素が減ったサインではない。

大切なのは夏に食事量を減らすことではなく、季節の変化に合わせて「食べ方を変える」ことだ。暑い季節に伴う体の変化に対応しながら、一貫した栄養バランスを維持することが肝心なのだ。
 

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