Ekaterina Maksimova Gleb Stolyarov

[モスクワ 2日 ロイター] - ロシアで電気自動車(EV)への注目が高まり、首都モスクワの自動車販売店は拡大する需要への対応に苦戦している。背景にはウクライナがここ数週間ロシアのエネルギーインフラへの攻撃を激化させ、ガソリン車やディーゼル車向けの燃料供給が逼迫していることがある。

ロシアの1―5月の燃料価格は前年同期より12%超上昇した。ロイターの試算によると、一部地域ではガソリン小売価格が欧州の最高水準に上昇。各地のガソリンスタンドでは長時間の給油待ちの行列ができている。

ロシアのEV市場は広大な国土と過酷な気候、充電網の不足が壁となってきた。しかし燃料問題の深刻化を受け、EVに乗り換える動きが出ている。

中国ブランドを専門に取り扱う自動車販売会社「ENカーズ」の創業者エフゲニー・ザベリン氏はロイターに、EV販売台数が数週間前までは1カ月に2、3台だったのが、現在は1日当たり2、3台に拡大したことを、1日明らかにした。

ザベリン氏は「燃料事情が複雑化して以来、需要は数倍に膨れ上がった」とし、低価格モデルと高級モデルの両方とも関心を集めていると説明した。

<販売台数の加速>

調査会社オートスタットと工業貿易省のデータによると、1―5月のプラグインハイブリッド車(PHV)の新車販売台数は前年同期の2.25倍の約2万4600台となり、バッテリー電気自動車(BEV)も19%増の4460台となった。

燃料不足が深刻化した6月には販売台数の伸びが加速。オートスタットのトップ、セルゲイ・ツェリコフ氏は、先週のPHV新車登録台数が1754台と前週比で33%近く増加し、26年の週間平均販売台数を50%近く上回ったことを明らかにした。

デジタル地図サービスの2GISによると、7月時点のロシア国内の充電拠点数は前年同月時点より20%伸びた。

販売店を訪れていたバシリー氏は、ハイブリッド車(HV)とEVを買って良かったとして「特に今の状況では、全く問題がない」と笑いながら話した。一方で現在のようなEVへの関心の高まりが長く続くとは考えず、「私は田舎の1戸建てに住み、自宅に充電用機器を設置して充電している。モスクワではきちんと充電するのが本当に難しい」と語った。

オートスタットによると、ロシアでの25年の新車販売台数に占めるEVとPHVの割合は計4.3%にとどまっていた。

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