[ワシントン 1日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が1日発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は53.3となり、4年ぶり高水準だった前月の54.0から鈍化した。中東情勢の悪化に伴う供給不足や価格上昇を見越した発注前倒しによる押し上げ効果が薄れた可能性がある。投入価格指数は低下したものの、引き続き高水準となっている。
製造業PMIは6月に鈍化したものの、好不況の分かれ目である50を6カ月連続で上回った。人工知能(AI)関連の投資ブームが下支えし、米イスラエルとイランの交戦に伴う悪影響を和らげた。ロイターがまとめたエコノミスト予想は54.0で前月から横ばいだった。
パンテオン・マクロエコノミクスのシニア米国エコノミスト、オリバー・アレン氏は「中東紛争に絡むサプライチェーン(供給網)の混乱に先手を打つための活動は、6月に鈍化の兆しをみせた」と指摘。「ただ全体像としては、製造業は依然として比較的良好な状態にあるようだ」と述べた。
6月に成長を報告した業種は、電気機器、家電・部品、機械、繊維、一次金属、コンピューター・電子製品など14業種に上った。
ISM製造業調査委員会のスーザン・スペンス委員長によると、コメントの31%でイラン戦争への言及があり、50%が価格変動を企業の問題点として挙げた。5月はそれぞれ42%と57%だった。
戦争の影響を挙げた回答者には化学製品メーカーが含まれ、紛争が「あらゆる種類の原材料の価格に影響を及ぼしている」と指摘した。
コンピューター・電子製品メーカーは、戦争により「設備投資に対してより保守的な姿勢を取るようになった」と述べた。
新規受注指数は56.0。前月は56.8だった。受注残も前月の上昇から低下に転じた。輸出は縮小した。
縮小が続いていた在庫は上昇。サプライヤー納入指数は57.4と前月の60.6から低下。50を上回ると納入の遅延を示す。
投入価格指数は73.0と、前月の82.1から低下した。米イランの停戦合意により、原油価格が交戦前の水準となった。一方、AI関連投資ブームで半導体や電子機器などのコストが押し上げられ、価格は高止まりする可能性が高い。
雇用指数は引き続き低迷。2023年1月以降、41カ月のうち40カ月で縮小を示している。