Andrea Shalal
[ワシントン 30日 ロイター] - 米ロックフェラー財団が6月30日発表した世論調査で、78%が対外援助支出の維持または拡大を支持すると回答した。トランプ米大統領(共和党)が国際開発局(USAID)を解体して1年が経過し、2025会計年度(24年10月―25年9月)の対外援助支出額は470億ドルと前年度の720億ドルから落ち込んだ中でも、多くの国民が災害救援と感染症の流行防止、安全保障向上を目的とした対外援助を引き続き支持していることを浮き彫りにした。
ロックフェラー財団の委託を受けたエシェロン・インサイツが今年6月12―16日に調査し、有権者2022人が回答。元国防総省のスピーチライターで、ロックフェラー財団のプロジェクトリーダーを務めるジョン・ガンス氏は「このデータは、『アメリカ人は世界への関心を失った』と主張する人々に対する直接的な反論だ」とし、「USAIDの解体から1年が経過したが、米国人の過半数は世界中の飢えた人々を養い、病人を治療し、危機に対応するために連邦政府が資金を確保することを望んでいるだけでなく、その資金を増やすべき十分な理由があると認識している」との見解を示した。
調査では、米国が対外援助に費やしている金額が全体の年間予算の20%を占めていると誤解している回答者が3分の1超に達した。
2025年までの米国の対外援助が予算全体の1%に過ぎないことや、その成果について説明を受けた後の支持率は70%となり、説明を受ける前の54%から上昇。共和党支持者からの支持率も58%に達し、党よりもトランプ氏を優先して支持する「米国第一主義運動(MAGA)共和党支持者」からの支持率も50%あった。
共和党支持者には、対外援助を特定の目的に使うことを好む傾向が見られた。エボラ出血熱の感染が急拡大したのは米国の対外援助削減が大きな要因だったとの専門家の見解やデータを知った後、コンゴ民主共和国(旧ザイール)でのエボラ出血熱対策への援助復活に賛成する共和党支持者は62%となり、反対の24%を上回った。MAGA共和党支持者でも賛成が52%と、反対の34%より多かった。
トランプ氏によるUSAIDの解体後、計1万人を大きく超える職員と契約業者が解雇され、数千件ものプログラムが中止された。これにより、世界に数百万人いる最貧困層への援助活動は混乱に陥った。
医学誌ランセットに昨年掲載された研究では、米国の対外援助支出削減によって30年までに死者数は1400万人超上積みされる恐れがあることが指摘された。