[ニューヨーク/ロンドン 30日 ロイター] - ニューヨーク外為市場でドルが主要通貨に対し上昇し、対円では162円台半ばで推移した。1986年以来約40年ぶりのドル高・円安水準にあり、政府・日銀による為替介入が迫っているとの見方が強まっている。

この日のニューヨーク市場の取引でドル/円は162.66円まで上昇。終盤の取引では0.4%高の162.59円。

ドルは東京時間の取引で162円を上抜け、その勢いで162円台半ばまで上昇していた。これを受け、片山さつき財務相は閣議後会見で、為替対応を巡り「必要に応じて、いつでも適切に対応する」と表明。為替対応には実弾介入を指す「断固たる措置」も含まれると改めて強調した。ただ、ドル/円の足元での動きについては「具体的なコメントはしない」と明言を避けた。

日本当局は4月と5月に11兆7000億円を投じて円相場を支えるための為替介入を実施。ただ、その効果は薄れている。MUFGのシニア為替アナリスト、リー・ハードマン氏は「当局はいずれ再び介入に踏み切る」と予想。ただ「4月と5月の介入で相場のトレンドを反転させるに至らなかったため、当局は介入にやや慎重になっている可能性がある」と述べた。また、現在の状況は4月とは異なり、円安は主にドルに対してのみ進行しているとの見方を示した。

この日の終盤の取引でユーロ/円は185.70円。ユーロは4月に付けた過去最高値の187.95円には届いていない。

米国ではインフレ率が目標をなお大きく上回る中、景気拡大が継続。米連邦準備理事会(FRB)が今月公表した最新の四半期経済見通しでは、19人の政策当局者のうち9人が年内の利上げを予想した。こうした中、FRBの利上げ観測が市場で織り込まれつつあることがドル相場の下支えになっている。

モルガン・スタンレーの新興国市場外為戦略責任者、ジェームズ・ロード氏は「6月16─17日の連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ドル相場は一段と上昇している」と指摘。「米国と他の主要経済圏との成長格差が拡大し始めており、原油価格の上昇でそうした動きがさらに強められていることがドルの支援要因になっている」と述べた。

また「このところの経済指標で米経済の底堅さが示されており、特にユーロ圏と比較すると差は明確だ」と指摘。人工知能(AI)に対する期待を背景に米国株式市場が好調さを維持していることもドル高要因になっているとし、資金が米国に流入し、「米国例外主義」が一段と強まっていると語った。

こうした中、市場は労働省が7月2日に発表する6月の米雇用統計に注目。米労働市場では過去3カ月連続で市場予想を大きく上回る雇用増が続いており、FRBの金融政策に対するタカ派的な見方の後押しになっている。

金利先物市場が織り込む9月までに利上げが実施される確率は65%。クリーブランド地区連銀のハマック総裁はこの日、インフレ圧力が緩和しなければ、FRBが利上げに踏み切る可能性は依然として残されているとの考えを示した。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.03%高の101.17。

ユーロ/ドルは0.02%高の1.1422ドル。先週つけた約1年ぶりの安値近辺で推移している。

ドル/円 NY終値 162.54/162.59

始値 162.31

高値 162.66

安値 162.22

ユーロ/ドル NY終値 1.1421/1.1422

始値 1.1402

高値 1.1436

安値 1.1387

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