[ワシントン 30日 ロイター] - 最高裁は30日、米国で生まれた子どもに自動的に国籍を与える「出生地主義」の制限に向けたトランプ大統領の大統領令を違憲とする判断を下した。政権が移民取り締まりにおいて最優先事項の一つと位置付けていたこともあり、トランプ大統領にとっては大きな敗北となる。

最高裁の判決は6対3。両親が米国籍保持者でも永住権(グリーンカード)保持者でもない場合、米国内で生まれた子どもに米国籍を認めないよう指示する大統領令を差し止めた下級審の判決を支持した。

トランプ大統領は交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に、最高裁の判決は「米国にとって非常に残念なことだ」としつつも、「大統領の支持を得て、議会で立法を通じて容易に修正できる」と強調。「長くて扱いにくい憲法改正など必要ない。議会は今日から出生地主義による市民権付与の廃止に着手すべきだ。私は全面的に支持する!」と述べた。

ロバーツ最高裁長官は判決文で、トランプ大統領の指示はごくわずかな例外を除き、米国で生まれたほぼ全ての人に市民権を保障する米国憲法修正第14条の文言に違反すると記した。

ロバーツ長官は「市民権とは、当時も今も、権利を持つ権利、つまり政治共同体に自由に参加する権利を意味する」と指摘。憲法修正第14条の起草者は、この約束を米国で生まれた全ての人々に広げたとし、「われわれは今日、その約束を守る」とした。

憲法修正第14条は「米国で生まれ、あるいは帰化し、その司法権に属する者は米国の市民である」と明記している。また、最高裁の1898年の判例でも、一部の例外を除き、米国で生まれた子供には市民権が付与されると判断された。

長官はまた、1898年の判決に言及し、「128年間にわたり、米国で生まれた子供に市民権を保障すると繰り返し解釈されてきたことは驚きではない」とし、「その見解から逸脱する理由は何もないと考える」と記した。

出生地主義の見直しに向け、憲法修正第14条をどのように解釈するかというトランプ政権の「劇的に修正主義的な見解」を裏付ける「証拠は乏しい」という見解も示した。

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