Anhata Rooprai Stephen Nellis

[24日 ロイター] - 米半導体大手クアルコムは主力のスマートフォン向け半導体以外の事業を拡大し、2029年までにデータセンター事業の売上高が150億ドルに達する見通しだと明らかにした。これを受け24日の時間外取引で株価は一時12%余り急騰した。

アカシュ・パルキワラ最高財務責任者(CFO)は投資家向け説明会で、データセンター事業が27会計年度に50億ドルの収益をもたらし、そのうち10億ドルは新たなカスタム半導体の顧客がもたらすと述べた。

またクアルコムは29年までのスマホ向け以外の半導体売上高見通しを、従来の220億ドルから400億ドルに上方修正した。その時点では携帯電話向けが半導体事業全体の収入に占める割合は、わずか3分の1に低下するという。

パルキワラ氏は「われわれは真の意味で多角化する」と強調した。

多くのクアルコム製半導体に基盤技術を提供している英半導体設計企業アーム・ホールディングスの株価も、クアルコムの見通しを受けて上昇した。

バンク・オブ・アメリカのアナリストによる以前の推計では、クアルコムのデータセンター進出による収入は27-28会計年度までに年間約20億ドルから50億ドルとされていた。

これに先立ちクアルコムは、マイクロソフトとメタ・プラットフォームズが同社の新しい人工知能(AI)半導体を採用すると発表。さらに具体的な名前は明かさず、他の2社の「ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)」向けにカスタム半導体を製造すると表明した。

マイクロソフトが採用するこの「新しいカテゴリーの半導体」は、エヌビディアが使用する高価な高帯域幅メモリー(HBM)やセレブラス・システムズが使用するSRAMメモリーではなく、スマートフォンやノートパソコンで使用される安価なメモリーを利用する。

クアルコムはこれを「ハイ・バンドワイズ・コンピュート(HBC)」と呼んでいる。

データセンター部門責任者を務めるトニー・ピアリス氏は新たな半導体について「コスト当たりの性能という利点の面で、業界に多大な価値を提供する」と述べた。

一方、クアルコムによると、メタはAIデータセンター向けに特別に設計された「ドラゴンフライC1000」と呼ばれる新しいCPU(中央演算処理装置)を採用する。

これまで何度もデータセンター事業の強化を試みてきたクアルコムは、急成長しつつも非常に競争の激しいAI市場に再参入する形になる。

クアルコムは4月、データセンター向けのプロセッサやその他のAI半導体チップの出荷を年内に開始する計画だとしていた。

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