Daphne Psaledakis

[ワシントン 24日 ロイター] - 国際刑事裁判所(ICC)の裁判官3人は24日、トランプ米政権がICCの裁判官らに対して昨年課した制裁措置は違法だとして同政権を相手取って米ニューヨークの連邦裁判所に提訴した。制裁措置は裁判官らを懲罰し、威圧することを目的としており、司法手続きを経ないで圧力を行使するための不当なものだと批判している。

原告はカナダのキンバリー・プロスト裁判官、ウガンダのソロミー・バルンギ・ボッサ裁判官、ベナンのレーヌ・アデレード・ソフィー・アラピニ・ガンスー裁判官。訴状によると、原告側は制裁について「国際緊急経済権限法(IEEPA)」の適用範囲を超え、真の国家緊急事態や異常な脅威に基づかず、違法だと主張した。「この制裁体制は、ICCの裁判官らとその同僚の経済的およびその他の個人的利益を標的とすることで、司法手続きを経ない圧力をかけるよう設計されている」と批判し、「その目的は過去の司法判断に対する報復として彼らを懲罰し、法と事実に基づく事件の判決よりも私的利益を優先させるよう強要することにある」と問題視した。

トランプ政権は昨年、米国の緊密な同盟国であるイスラエルのネタニヤフ首相に対し、ICCが戦争犯罪などの疑いで逮捕状を出したことに反発。ICCがアフガニスタンでの米軍による戦争犯罪の疑いについて調査するとの過去の決定も持ち出し、ICCの裁判官らに資産凍結や入国禁止といった制裁を次々と発動した。制裁によって米国と関係のある銀行や、ドル建ての取引をしている銀行が制裁に従うことが求められたため、対象者は日常的な金融取引も著しく阻害されている。

訴状では、制裁措置を受けることは「経済的な死刑宣告に等しい。プロスト判事、ボッサ判事、アラピニ・ガンスー判事はとりわけクレジットカードの利用、銀行サービスの利用、アマゾン・ドット・コムやグーグルなどの一般的なオンラインプラットフォームの利用、旅行の手配ができなくなり、場合によっては健康保険に加入することもできない」と説明。制裁を受けた裁判官らは、彼らが係属中または将来予定されている訴訟手続きで証拠の提出や主張をすることも妨げられていると打ち明けた。

米国務省、財務省、ホワイトハウスはコメント要請に回答していない。

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