[シドニー 24日 ロイター] - オーストラリア統計局が24日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.7%下落した。燃料費や休暇旅行費の下落が背景。ただ、コアインフレ率は予想を上回り、追加利上げの可能性を排除できないことが示唆された。

前年同月比の伸び率は4月の4.2%から4.0%に鈍化した。市場予想の中央値は前月比0.4%下落、前年同月比4.3%上昇だった。

コアインフレ率指標のトリム平均値は前月比0.4%上昇し、予想の0.3%を上回った。前年比の伸び率は3.6%に加速した。

オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアの経済調査担当責任者ハリー・マーフィー・クルーズ氏は「これこそ豪中央銀行が直面している核心的な課題だ。投入コスト、輸送費などの上昇が依然として消費者物価に転嫁されており、原油価格が正常化した後も、インフレ圧力が和らぐには時間がかかるだろう」と述べた。

5月の新築住宅価格は0.9%上昇。ほとんどの都市で住宅建設業者が燃料サーチャージや資材費の高騰分を転嫁するために基本価格を引き上げた。前年同月比では5.6%の上昇となった。

サービスインフレは根強く、家賃の上昇により前年比上昇率は3.5%から3.7%に加速した。一方、モノのインフレ率は、燃料価格の下落を反映して4.7%から4.2%に鈍化。自動車用燃料価格は、世界的な原油価格の下落を反映して、5月に11.9%下落した。

統計は強弱まちまちの内容で、政策見通しを大きく動かす材料にならなかったことから、豪ドルは0.6917米ドルと横ばい。3年物国債利回りも4.412%とほぼ横ばいで推移した。

オーストラリア準備銀行(中央銀行)は、コアインフレ率を目標範囲の2─3%に戻すため、今年に入り3回の利上げを実施している。

市場は引き続き、中銀が8月に今年4回目の利上げに踏み切る確率を22%と織り込んでいる。年内に予想する利上げ幅は15bpと、25bpの利上げ1回分に満たない水準だ。

中銀は5月に示した直近の見通しで、総合インフレ率が第2・四半期までに4.8%を超え、トリム平均値は3.8%に上昇すると予想していた。

その後、イラン紛争収束の可能性を受けて原油価格は急落している。ただ、中銀はエネルギーコスト上昇が他の物価に波及する二次的影響について依然懸念していると述べている。

IGのアナリスト、トニー・サイカモア氏は「あすの労働力統計が次の重要な材料となる。現時点では、8月の政策金利は据え置きが基本シナリオであり、さらなる引き締めなのか、据え置きスタンスの継続なのかは、データ次第となるだろう」と語った。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。