[ローマ/マドリード/パリ 21日 ロイター] - 21日に欧州の大部分を厳しい熱波が襲ったことで気温は摂氏40度に迫り、警報が発令されるとともに交通機関の混乱も起きており、野生動物にも悪影響を与えている。
気温が数日間にわたって35度を上回ったことを受け、イタリア当局は21日にボローニャとフィレンツェ、ミラノ、トリノなど8都市に「赤色警報」を発令した。気温の急上昇は「アフリカ高気圧」と呼ばれる強力な高気圧に後押しされており、アフリカのサハラ砂漠から北上する高温の気団によって引き起こされている。
スペイン首都マドリードの住民や観光客は、有名なのみの市「エル・ラストロ」を散策中に扇風機を使ったり、冷たい飲み物を多く飲んだりしていた。米南部フロリダ州マイアミから訪れたエンジニアのヘイリー・サン・セサリオさん(22)は「とても暑いので全身白の服を着ており、どこに行くにも小さな扇風機を持ち歩いている」と語った。
スペイン気象庁はイベリア半島の大部分とマヨルカ島で気温が39―40度を超えると警告し、複数の地域に「赤色」と「オレンジ色」の警報を発令。この熱波は少なくとも週半ばまで続くと予想した。
フランス国鉄(SNCF)のジャン・カステックス総裁はパリのモンパルナス駅で記者会見し、高温によって架線が損傷したり、線路が膨張したりする恐れがあり、鉄道網が「深刻な影響」を受けていると表明。鉄道網の監視に3500人が動員されているほか、2000人が緊急修理に当たると説明した。
また、体調が優れない乗客には旅行を延期するよう呼びかけた。SNCFは22日にかけて幹線の都市間列車71本の運行を中止している。
最高気温が38度に達しているドイツでは、ドイツ気象局が首都ベルリンを含む東部地域で激しい雷雨の可能性があると警告。ベルリンでは、豪雨により野外の音楽イベント「フェット・ド・ラ・ミュージック」が中断された。
激しい雨と強風のため、テニス大会「ベルリン・オープン」の会場でも観客が避難させざるを得なかった。当時は米国のジェシカ・ペグラ選手とチェコのリンダ・ノスコワ選手のシングルス決勝戦の開始待ちだった。
一方、ベルギーのナミュール近郊にある動物の保護センターは、ここ数日間に熱中症となった動物約150匹を受け入れた。特にひな鳥が危険にさらされているとし、ベルギー全土の保護センターが対応に追われていると説明した。