チンパンジーのバブルスが初めて登場する場面では、観客のみんなが笑顔になる。あのシーンは「新しい友達を紹介するよ」というセリフを中心に作られているが、20歳を過ぎた大人が取るような言動ではないんだ。私はそんな一面を世界に見せたかった。それこそがマイケルだったから。
私は21〜23歳の頃のマイケルを知っていて、一緒に過ごすこともあった。私が人生で会った誰とも違っていた。急に最新モデルの水鉄砲の話をしてきて、型番まで知っていた。「まるでフェラーリかランボルギーニのように語ってるけど、水鉄砲だろ」と思ったよ。
でもマイケルが喜んだのは、そういうものだった。だから、その側面を描くことがとても大事だった。
──ジャクソン一家との出会いについて、詳しく教えてほしい。
若い頃、映画業界に入りたくてロンドンからロサンゼルスに渡り、カリフォルニア大学ロサンゼルス校に通いながらガソリンスタンドで働いていた。ある日、ロールスロイスが入ってきて、車から出てきたのはジャーメイン・ジャクソンだった。
彼はソロでもヒット曲を出していた大物だったから、思い切って話しかけた。「あなたの音楽が大好きです。ご家族の音楽も大好きです。会えたことが信じられない」
私たちは意気投合して、彼は私を兄弟たちとの草野球に誘ってくれた。私はイギリス人だから野球を知らなかったが、毎週土曜日、パパラッチに見つからない公園に集まってプレーして、そこに時々マイケルも参加していた。
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