根本問題は未解決

その場合、イランはさらなる打撃を受ける可能性が高い。しかし、紛争の影響が拡大し続けるなかで、米政府への圧力も強まることになる。しかも、イランの体制崩壊や核開発の完全放棄といった、より大きな成果が得られる保証もない。

「報復とエスカレーションの連鎖が当たり前になりつつある現状を止めなければならない」とアゾディは語った。

合意内容をめぐっては、依然として米国とイランの当局者の説明に食い違いがある。ただ、現時点で明らかになっている内容を見る限り、今回の合意は両国の根本的な対立の解消ではなく、当面の戦闘停止に重点を置いたものとみられる。

報道によれば、60日間の停戦延長に加え、ホルムズ海峡をめぐる双方の封鎖措置の解除が盛り込まれている。

一方で、この覚書がイランの核開発計画や、ヒズボラなどの親イラン武装勢力「抵抗の枢軸」への支援を直接扱っているかどうかは明らかになっていない。

米国のJ・D・バンス副大統領は6月16日、テレビ局ABCの番組で、イラン当局は「非国家主体」への支援縮小に同意したと語った。「イランが核兵器開発計画の放棄や、中東全域でのテロ活動への資金供与停止など、正常な国家として必要な長期的な約束を行うのであれば、トランプ政権は大幅な制裁緩和を行う用意がある」とも述べた。

ただし、バンスはそれ以上の詳細には踏み込まず、イラン側もそのような約束をしたとは認めていない。また、イランが求めている凍結資産の解除についても、現時点では実施されないと説明した。

ウラン濃縮でトランプが譲歩
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