[ニューヨーク 9日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円ユーロなどの主要通貨に対して下落した。イスラエルとイランが不安定ながらも停戦を維持する中、市場の注目は週後半に発表される米経済指標に集まっている。
イランとイスラエルは8日、トランプ米大統領の要請を受けて相互への攻撃を停止したと表明。ただ、イランはイスラエルがレバノンで親イラン武装組織ヒズボラに対する攻撃を続ければ戦闘を再開すると警告していたほか、イスラエルはこの日、レバノン南部の都市ティールを攻撃。米国とイランの戦闘停止に向けた協議は一段と複雑になっている。
米国は他の主要国・地域と比べエネルギー価格ショックの影響を受けにくいとみられていることから、中東情勢が緊迫する局面では、安全資産としてのドルの需要が支えられる傾向がある。一方、中東情勢の緊張が和らぐ局面では、ドルは主要通貨に対して軟化する傾向がある。
この日はホルムズ海峡に近いオマーン沖で墜落した米陸軍のアパッチ攻撃ヘリコプターについて、トランプ米大統領はイランが撃墜したとして報復を示唆。トランプ氏の発言を受けドルに買いが入り、ドルは主要通貨に対する下げ幅を縮小した。
クラリティFXのエクゼクティブ・ディレクター、アモ・サホタ氏は「イラン情勢を巡り、市場では奇妙な落ち着きが広がっている」と指摘。「双方とも大幅な情勢悪化は回避しようとしている。特にトランプ大統領は原油価格の急騰を避けたい考えで、かなりの圧力にさらされている」と述べた。
市場は主要中央銀行の政策決定会合にも注目。欧州中央銀行(ECB)は11日に開く理事会で0.25%ポイントの利上げを決定すると広く予想されており、市場では今後の金融政策の方向性の手掛かりが示されるか注目されている。
日銀は15─16日に開く金融政策決定会合で利上げを決定するとの見方もほぼ完全に市場に織り込まれており、このため、実際に利上げが実施されても、それだけで円安基調が大きく反転する可能性は低いとみられている。
円は対ドルで160.37円まで下落。政府・日銀による為替介入が警戒される160円近辺での動きが続いている。
ユーロ/ドル は0.07%高の1.15435ドル。前日は約2カ月ぶり安値を付けていた。
主要通貨に対するドル指数は0.09%安の99.95。前日は100.21に上昇し、4月6日以来の高値を付けていた。
ドル/円 NY終値 160.36/160.37
始値 160.15
高値 160.44
安値 160.15
ユーロ/ドル NY終値 1.1543/1.1544
始値 1.1565
高値 1.1577
安値 1.1529