Courtney Rozen Karen Freifeld
[5日 ロイター] - 米国民に対する監視や完全自律型の兵器システムへの人工知能(AI)活用に端を発したトランプ政権と米AI新興アンソロピックの対立は、一部で緩和の兆しを見せている。関係筋が明らかにした。
両者の関係はアンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)が4月中旬にホワイトハウスを訪れ、対立勃発後初めて協力関係について協議して以降改善している。
2人の関係筋によると、ホワイトハウスは5月21日に予定されていたトランプ大統領によるAIに関する大統領令の署名式にアモデイ氏を招待していた。ただトランプ氏が大統領令の一部の規定に不満を示したため、署名式は後に中止された。
トランプ氏は2日にこの大統領令に署名し、アンソロピックは大統領令の実施に向けてホワイトハウスと協力することを楽しみにしているとXに投稿した。
米政府高官によると、これに先立ちベセント財務長官は春にアンソロピックの従業員と面会し、同社の(AI)モデル「クロード・ミュトス」や大統領が発令する可能性のあるAI関連の措置について意見を交わした。この協議は今回の大統領令の策定に寄与したという。
また関係者によると、アンソロピックはケアンクロス国家サイバー長官ともミュトスや、AIを悪用したサイバー攻撃から重要インフラを保護する方法について協議した。
しかし国防総省との緊張が完全に消えたわけではない。両者は依然としてサプライチェーン上のリスク指定を巡って争っており、4日に裁判所に準備書面を提出した。
陸軍のミントン報道官によると、陸軍が4月27日に実施したサイバー攻撃に関するAIシミュレーションにアンソロピックの代表は参加していなかった。このシミュレーションにはグーグルやオープンAIなど主要AI開発企業のサイバー部門幹部が参加している。