[トロント 4日 ロイター] - カナダ政府は4日、新たな人工知能(AI)戦略を発表し、2031年までに25万人の新規雇用創出を目指すほか、国内のAI企業を支援するための5億カナダドル(3億6005万米ドル)の新技術基金を設置する方針も示した。

カーニー首相が発表したこの戦略は「全ての人のためのAI」と名付けられた。カナダの大手企業は今まさに、情報の迅速な処理と歴史的に低い水準にある同国の生産性向上を期待して、新しいツールの構築に多額の投資を行っているところだ。

新戦略に基づくと、主要セクターにおけるAIの商用化と活用が労働生産性を押し上げることで、国内総生産(GDP)が3%増加し、約2000億カナダドルの経済価値が生み出される見込み。現在カナダのデジタル部門の雇用者数は約80万人で、GDPへの寄与は1400億カナダドルを超える。そのうち15万人の雇用がAIに直接関連している。

また米国のテック大手との資本格差を埋めるため、5億カナダドル規模の「カナダ・テック成長基金」を立ち上げ、この基金を通じて連邦政府が国内のAI企業の株式を取得することも可能になる。

中小企業向けには、カナダ事業開発銀行(BDC)による5億カナダドル規模のイニシアチブを活用し、AIツールを導入するための資金調達を支援する。

さらに子供の情報やオンライン活動の保護、ディープフェイクへの対策、個人データに対する消費者の管理権限の強化を盛り込んだ、新たな消費者プライバシー法を導入する計画を改めて表明した。

台頭するAIのリスク追跡や、AIモデルの透明性のある評価を実施するためには5000万カナダドルが投資される。ただ、これらの規制の実施時期については明らかにされていない。

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