John Revill Arasu Kannagi Basil

[4日 ロイター] - スイスのオルタナティブ資産運用会社パートナーズ・グループは4日、傘下のファンドで解約請求がさらに増えていることを明らかにした。一方、米資産運用会社ブラックストーンも旗艦プライベートクレジット・ファンドの解約を制限したと発表し、プライベート市場で緊張が広がっている様子が浮き彫りになった。

事情に詳しい関係者の話では、パートナーズは2つ目の主要な投資ファンドにも解約制限を設ける見通し。先に同社がプライベートエクイティ(PE)ファンドの解約を制限したとのニュースを受け、前日には株価が急落していた。

総額約1850億ドルの資産を運用するパートナーズによると、米デラウェア州を拠点とする160億ドル規模のファンドへの解約請求が保有資産の6%に達し、四半期ごとに認めている5%の上限を超えた。事情に詳しい2人の関係者はロイターに、これは解約が制限されることを意味すると説明した。

世界最大のオルタナティブ資産運用会社のブラックストーンが、第2・四半期に解約請求急増を受けて旗艦プライベートクレジット・ファンドの解約を制限したことも、こうした市場への継続的な圧力の兆候とみられている。

緊張の拡大はプライベートクレジットから始まりPEへと波及。オープンエンド型のエバーグリーン・ファンド(期間の定めのないファンド)全体が不安定化しつつある。

ビジネス・ディベロップメント・カンパニー(BDC)として知られる、より新しい非上場プライベートクレジット・ファンドの多くは「エバーグリーン型」で、投資家が一定の間隔で資金を引き出すことができる窓口を提供している。

ドバイを拠点とするスリー・ピンズ・キャピタルのマネジングディレクター、ビリンチ・ナラヤン氏は「エバーグリーン型を維持するのは難しい課題だ。これらのファンドにとって最善のアプローチはこれまでも、そしてこれからもクローズドエンド型構造であることに変わりはない。低金利による安易な資金調達と投資家層拡大の期待が、投資家からの要望もあって、エバーグリーン型や解約主導型の構造への多角化を促してしまった」と指摘した。

米国の主要な非公開プライベートクレジット・ファンドの第2・四半期の解約期間が5月29日から終了し始めており、市場参加者は解約請求の割合を注視している。

クリフウォーターの報告では、同社の旗艦プライベートクレジット・ファンド(313億ドル)の純資産に対する解約請求額の比率が第1・四半期の14%から第2・四半期には17%に上昇した。

790億ドル規模のブラックストーン・プライベート・クレジット・ファンド(BCRED)の投資家は、第2・四半期の公開買付け(テンダーオファー)で持ち分の10%の払い戻しを求めており、この比率は前四半期の7.9%を上回った。

ブラックストーンは声明で「BCREDの構造は、投資家が長期的なアウトパフォーマンスと引き換えに、時に流動性を制限されることを受け入れている」と述べた。

パートナーズは4日、主に機関投資家からの資金で構成される合計97億ドル規模の3本のエバーグリーン・ファンドについて、解約率が3.5%から5%になるとの見通しを示した。

一方で今年の新規顧客の総需要は260億ドルから320億ドルになると予想。「委託運用、エバーグリーン、および従来のクローズドエンド型プログラムにわたる大規模で目に見える資金調達機会のパイプライン」に支えられていると強調した。

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