[ローマ 3日 ロイター] - イタリア南部カラブリア州で奴隷のような環境で働かされていた移民の農場労働者4人が焼殺される事件が発生し、国内では労働搾取を巡る議論が改めて巻き起こっている。
被害者の遺体は1日、同州アメンドラーラのガソリンスタンドに駐車されていた焼け焦げたバンの中から発見された。監視カメラの映像には、被害者がまだ車内にいる状態で車に火を放つ2人の姿が写っていた。
地元の検察当局によると、外国籍の2人が殺人容疑で身柄を拘束された。
メローニ首相は3日の声明で「おぞましい殺人」と非難し、「イタリアは暴力と野蛮行為に屈しない。この恐ろしい犯罪の全容を解明し、関与した者全員を裁きにかけることが不可欠だ」と強調した。
唯一の生存者であるタージ・モハマド・アラムヤールさんによると、被害者らはイチゴ摘みの作業を終えた後、労働手配師であるパキスタン人2人の運転する車で帰宅する途中だった。車はガソリンスタンドに停車したが手配師は給油せず、乗っていた人々を中に閉じ込めた上で車にガソリンをかけ、火を放ったという。アラムヤールさんはトランクから辛うじて脱出した。
移民労働者の搾取はイタリアで慢性的な問題となっている。シンクタンク「プラシド・リッツォット・オブザーバトリー」によると、2023年には農業労働者の約30%が、雇用契約を結ばない「闇労働」の状態で働いていた。
アラムヤールさんはイタリアメディアのインタビューで、死亡した4人のうち3人は同じくアフガニスタン人、残る1人はパキスタン人で、賃金を巡って手配師と口論になっていたと明らかにした。8時間の労働で日給45ユーロ(52ドル)を約束されていたが、4月20日以降は支払われていなかったという。