Maya Gebeily Steven Scheer
[ベイルート/エルサレム 2日 ロイター] - イスラエルは2日、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラに対する攻勢を強め、レバノン南部に対する空爆を継続した。前日に発表された部分停戦に基づきレバノンの首都ベイルートに対する攻撃は控えているが、レバノン南部で少なくとも4人が死亡するなど、被害が広がっている。
レバノンが1日発表した部分停戦合意は、イスラエルがベイルートと郊外のヒズボラ支配地域への攻撃を控える一方、ヒズボラはイスラエルへの攻撃を停止するというもの。ただ、イスラエルのネタニヤフ首相はレバノン南部では作戦を継続すると表明していた。
<レバノン南部ナバティエに空爆>
レバノン国営メディアによると、イスラエル軍による空爆と砲撃でレバノン南部の2つの町で少なくとも4人が死亡。イスラエル軍はまた、ヒズボラが主要拠点としているレバノン南部のナバティエの住民に対し、攻撃に先立ち避難するよう勧告した。
イスラエル軍は、レバノン南部での作戦活動を強化するためナバティエの南方で陣地を構築していると表明。これに先立ち、イスラエルは5月31日、レバノン南部の要衝ボーフォート城跡を掌握したと表明していた。
これに対しヒズボラはこの日、ボーフォート城跡付近でイスラエル軍の部隊に対し砲弾を発射したほか、ナバティエ南部でイスラエル軍の車両を標的に攻撃したと表明するなど、交戦が続いている。
イスラエルはレバノン南部で攻勢を強める中、イスラエル北部の一部地域で規制を部分的に緩和し、防護施設の利用が可能であることを条件に住民の職場復帰や学校再開を認めた。ただイスラエルのカッツ国防相は、イスラエル北部が攻撃されれば、ベイルート南部郊外を攻撃すると改めて警告した。
<レバノン・イスラエル、2日にワシントンで協議>
レバノンは2日にワシントンで行うイスラエルとの協議で停戦の拡大を目指したい考え。レバノンの高官はロイターに対し、ワシントンでの協議で、段階的に停戦を強化していく方策を検討すると言及。具体的には、敵対行為を停止する特定の区域「パイロット・ゾーン」を設け、この区域からイスラエル軍が撤収する一方、レバノン軍が展開し、最終的にレバノン全土の停戦へと段階的に移行することを目指すという。
ヒズボラの広報責任者は1日の発表について、イスラエルに対しレバノン全土の包括的敵対行為停止を義務付ける正式な宣言がない限り、ヒズボラとして公の立場をとることはないと指摘。2024年の停戦合意や、トランプ氏が発表した4月16日の停戦合意の後もイスラエルはレバノンへの空爆を続けているとし、「ヒズボラは今後数日間、戦場と外交ルート両方の展開を注視する」と語った。
<イスラエル、ガザ地区でも攻撃継続>
イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザでも攻撃を続け、ガザ地区の保健当局によると2日の攻撃で少なくとも4人が死亡した。
医療関係者によると、ガザ地区中部のディル・アルバラフ付近でで車両が空爆を受け、少なくとも1人が死亡し、4人が負傷した。爆発で車両は原形をとどめないほど損壊したという。このほか、ガザ地区中部のザワイダと南部のハンユニスで、空爆によりそれぞれ1人が死亡した。
イスラエル軍はガザ地区への攻撃についてこれまでのところコメントしていない。