Takahiko Wada
[東京 2日 ロイター] - 日銀は2日、先月行った債券市場参加者会合の議事要旨を公表した。焦点となる2027年4月以降の国債買い入れについて、減額継続を求める意見を6つ載せる一方、月2.1兆円での減額停止を求める意見を3つ掲載した。昨年から年に1度行っている国債買い入れ計画の中間評価について「今後は不要」との意見もあった。
議事要旨は、金融機関から寄せられた意見の「量感」を示唆する資料になる。事前に金融機関から回収した意見に加え、会合参加者の発言も踏まえた内容になっている。中間評価について、今後は不要との意見は5月21日に公表された日銀の説明資料には掲載されていなかった。
日銀は15、16日の金融政策決定会合で国債買い入れの減額計画について中間評価を行う。27年1―3月に買い入れ額を月2.1兆円まで減らす現行計画について、議事要旨では「修正不要」との意見が相次いだ。
27年4月以降については、減額の継続と停止で見解が分かれた。
減額継続を支持する意見では、減額ペースがまちまちとなった。四半期当たりの減額ペースを現行計画の2000億円で継続し、リーマンショック前の1.3兆円程度を到達点とすべきといった意見や、国債需給への影響を踏まえて減額ペースを1000億円に落とし、1.7兆円程度にすべきとの意見があった。
さらに、具体的な減額ペースに言及しない意見が4つ掲載された。「国債買い入れ額を大きく増加させる前の1―2兆円程度を目安に減額を継続すべき」との意見のほか、市場機能回復の観点から「ゼロになるまで買い入れ額を減少させるべき」との意見もあった。
他の主要中銀と比べ、発行残高に対する国債保有がなお大きいとして「早期に市場機能度を改善させる観点から、減額を継続することが望ましい」、「減額の継続が重要だが、国債買い入れ金額の検討に当たっては、バランスシートの規模に関する考え方を整理し、情報発信を行うべき」との見解もあった。
減額停止を求める意見としては、2.1兆円の買い入れなら市場における金利形成を歪める可能性が低く、「量的・質的金融緩和前と概ね同水準であり、日銀の国債保有残高も相応のペースで減少する」との意見があった。
「中長期的には当預残高が相当減少し、短期市場にストレスがかかる可能性があるため、これ以上の減額は必要ない」とする意見のほか、預金取扱金融機関の金利リスク規制などを考慮すれば2.1兆円の買い入れ維持が適切との意見が掲載された。
会合時の説明資料になかった「経済の拡大に見合う通貨の供給を行うため、ある程度の規模での買い入れを継続すべき」との意見については、減額打ち止めの具体的な水準に言及していない。
日銀は、市場動向や今回の議事要旨も参考に、国債買い入れの減額計画を検討していく。3日の植田和男総裁の講演で言及があるかも注目点になる。