Michael S. Derby

[ニューヨーク 27日 ロイター] - ニューヨーク連銀の最新調査によると、米国の低所得層の間で「食の困難」が急激に広がっている。経済全体は概ね好調なデータがあるにもかかわらず、食費の負担増や十分な食事ができないといった問題が、消費者心理を著しく悪化させている要因となっている公算が大きいという。

同連銀のエコノミストチームは27日のブログへの投稿で「食料不安の著しい増加が見られ、特に低学歴・低所得世帯や幼い子供のいる世帯で顕著だ」と記した。山積する食料問題は、低所得世帯における「同時期的な悲観論の増大」や「求職期待の急激な低下」とも一致している。

調査は、最近支出を補うために貯蓄を切り崩したか、十分な食べ物を確保するのに苦労したか、あるいは食事を抜いたか、公的または民間の食料支援を受けたかについて、米国人を対象に実施。その結果として「2025年10月から26年2月の間に、これらの状況に直面していると報告した世帯の割合が有意に増加した」と判明した。

エコノミストチームは「この増加は人種、年齢、所得、学歴のグループを問わず概ね広範囲に及んでいたが、非白人、低所得・低学歴世帯、および子供のいる世帯において、より大きな増加が見られた」と分析している。

その上で食料関連の課題と、低所得世帯における消費者心理の冷え込みとの相関性は「経済統計がよりポジティブな状況を示している時期に、なぜ消費者心理が最近これほど異常に低い水準にあるのかという疑問に対する潜在的な説明」になるとの見方を示した。

今回の調査は、富裕層と非富裕層の経済的格差が進む、いわゆる「K字型経済」の詳細を物語る最新事例と言える。

食料不安に関するデータは、同連銀が長年実施している「消費者期待調査」から得られたもので、この調査は通常インフレ期待に関する結果が最も注目されている。調査の回答者は、20年、25年、および26年2月に行われたアンケートで、食料問題について具体的に質問された。

富裕層は、株式市場に関連する資産価値の上昇、安定した労働市場、そして低い住宅借入コストに支えられてきた。

一方で新型コロナウイルスのパンデミック以来続く高いインフレ圧力は、政府による主要な支援策が後退する中で、多くの米国人に負担をかけ続けている。

こうした中で現在の米国経済の強さの多くは、より裕福な経済階層の支出力に依存している面がある。

同連銀は、K字型の底部となっている中所得層および低所得層の大部分が経験している困窮は高い生活費、根強いインフレ、高金利による負担能力への懸念や、クレジットカード、自動車ローン、学生ローンの高い延滞率に反映されていると指摘した。

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