<米グーグルの親会社アルファベットや投資会社バークシャー・ハサウェイが相次ぎ日本円建て社債を発行して日本円での資金調達を加速させているが、これを「日本すごい」と思うのは大いなる勘違い>
アメリカの超巨大企業や投資ファンドが相次いで日本円での資金調達に動いている。国際金融市場では今後、激しい円安の進行がほぼ既定路線となっており、金利が安い今のうちに日本円で資金調達をしておき、円安進行後、ドルベースでの返済額を大幅に減らしたい意向がある。
米グーグルの親会社アルファベットは2026年5月、初の円建て社債を発行した。金額は5765億円と海外企業の円建て社債としては過去最高額となった。
世界最大の投資会社の1つであるバークシャー・ハサウェイも日本円での資金調達を年々、加速している。同社は19年から毎年、円建て社債を発行しており、今年に入ってさらに2723億円の大型発行を行う。
日本のメディアは相変わらず「グローバル企業の資金調達多角化」や「日本重視の姿勢の表れ」といった論評を行っているが、こうした我田引水な主張を信じる読者はもはや少数派だろう。グローバル企業が日本での起債に踏み切った最大の理由は、日本の異常な低金利と円安予想にほかならない。
今回、アルファベットが発行した社債の償還年月は、短いものでは3年だが長いものでは何と40年まである。日本の金利水準は上がってきているとはいえ、海外を大幅に下回る。バークシャーも同様で、期間は3年から30年とかなりの幅を持たせている。長期債のみならず超長期債まで含まれていることが、今回の起債における最も重要なポイントと言えるだろう。