米国がん協会(ACS)によると、米国の女性の約8人に1人が浸潤性乳がんを発症するという。同協会の予測では、今年だけで約32万1910人が新たに浸潤性乳がんと診断される見込みだ。なかでも、ホルモン受容体陽性で発見が難しい「浸潤性小葉がん」は、乳がんの中で2番目に多いタイプとなっている。
50歳未満の女性におけるがんの発症率は、現在、同年代の男性よりも82%高い。2002年の51%から急上昇している。
この懸念の急激な高まりを受け、米国予防医学専門委員会(USPSTF)は現在、マンモグラフィー検査の開始年齢を従来の50歳から40歳に引き下げるよう推奨している。
発症率は年間1%超のペースで増加している一方で、この40年間で世界全体の年間がん死亡者数は倍増しており、特に黒人女性への影響が深刻となっている。
発症率が増加している理由の1つは、検査技術の向上にあると腫瘍医のダニエル・ランドーは考えている。「現在、多くの女性がより若い年齢でスクリーニング検査を受けている。画像診断の技術が向上し、意識が高まったことで、より早い段階で精密検査が行われるようになった」
しかし、ランドーは、発見技術の向上やテクノロジーの進化、そしてセレブの公表が増えたことだけが、理由のすべてではないと強調した。
「ライフスタイルや環境要因の変化も、何らかの役割を果たしている可能性が高い。肥満率の上昇、飲酒、高齢出産、座りがちな生活。そして、まだ完全には解明されていない様々なホルモン因子の組み合わせも関係しているかもしれない」と彼は言う。
また、過去のデータからは、より若い年齢で出産することが予防につながるとされているが、現代は多くの女性が出産を遅らせる選択をしていると、ランドーは指摘する。「しかし、もどかしいのは、乳がんと診断された若い女性の多くに、明確なリスク要因がまったく見当たらないことだ」