米ルイジアナ州ニューオーリンズの住宅。その裏庭でラテン語が刻まれた石板が発見された。

調査の結果、その石板の正体は約2000年前のローマ時代の墓碑だったことが判明した。米ニューオーリンズ大学の発表によると、石碑はイタリア中部チビタベッキア国立考古学博物館に所蔵されていたものだという。

【写真】アメリカの住宅の裏庭から見つかった、ローマ時代の石板

ラテン語の銘文には、ローマ兵であるセクストゥス・コンゲニウス・ウェルスの名前の他、彼が22年間軍務に従事し、42歳で没したことなどが刻まれていた。

古代ローマの石碑が大西洋を越え、アメリカにまで流れ着いた理由は、戦争による文化財散逸だ。この墓碑はかつてイタリアのチビタベッキアの博物館に収蔵されていたが、第二次世界大戦中の空襲で同館が大きな被害を受けた後、所在不明となっていた。

その後、この石碑はアメリカに運ばれ、数十年間個人の邸宅に保管されていたが、最近になって庭の手入れ中に再発見された。

ただし、誰がどのような経緯でこの石板を、イタリアからアメリカに持ち込んだのかはまだ明らかになっていない。ニューオーリンズの歴史的な建築物や街並み、文化遺産を保護・継承するために活動している非営利団体(NPO)に対し、ニューオーリンズ大学のライアン・グレイ教授は、第二次世界大戦中、隣に住んでいた海軍兵士が石板を持ち帰った人物として浮上したが、その兵士は太平洋戦線にしか派遣されていなかったと語った。他にも、骨董品売買を規制する手段がほとんどなかった時代に、何らかの形で石板が骨董商にわたり、観光客に売られたという可能性なども考えられるが、どれも断定には至っていないという。

この石板は今後、イタリアに返還され、修復作業の後、チビタベッキアに返還される予定だ。

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