Douglas Gillison

[ワシントン 19日 ロイター] - 米証券取引委員会(SEC)は19日、企業の株式発行や投資家への情報開示などの規制に関する2つの改革提案を発表した。より多くの企業に株式公開を促すというトランプ政権の目標を後押しする狙いだ。

1つ目の提案は一般に売買可能な株式の時価総額に基づく「大型加速提出会社」の基準を、現行の7億ドルから20億ドルに引き上げるという内容。このカテゴリーに該当する大企業は成熟した上場企業とみなされ、より厳しい監視や、年次・四半期報告書の提出期限の短縮が課されるほか、内部の財務記録管理の質について独立した監査人の証明を受ける義務がある。

しかし今回の提案では、全ての企業が上場後5年間はこのカテゴリーへの分類を回避できるようになる。また役員報酬の開示要件の免除なども盛り込まれた。

2つ目に提案されたのは、いわゆる「シェルフ登録(一括登録)制度」を利用できる企業の拡大。シェルフ登録は、企業が証券を事前にSECに登録しておけば、その後市場環境が良好なタイミングで売り出しができる。

この制度利用に当たり、現在は少なくとも7500万ドル相当の流通株式を保有し、かつ1年間のSECへの報告実績があることが求められるが、今回の提案ではこれらの要件を撤廃する。

SECによると、こうした改革案が採択されれば、より迅速かつ低コストで株式を発行できる企業の数が大幅に拡大する。また時価総額がより高い基準に達するまで、情報開示要件の緩和措置を利用できるようになるという。

この改革案についてSECのアトキンス委員長は声明で、企業が「上場し、上場を維持する」ためのインセンティブを生み出すと指摘した。一方でSECは、これらの変更が投資家保護を損なうことはないと説明している。

米国の金融規制に関する提言を行う非営利団体「ベター・マーケッツ」は、SECが改革案を通じて、不必要に企業の不正行為のリスクを高めていると批判した。

改革案は今後60日間の意見公募を経て、SECが最終決定を下す前に、修正される可能性がある。

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