Yousef Saba

[15日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)は15日、東部フジャイラ経由による石油輸出能力を倍増させるため、新規石油パイプラインの建設を加速する方針を明らかにした。封鎖状態となっているホルムズ海峡を迂回(うかい)する輸送路を確保し、輸出能力を高めるのが狙い。

アブダビ政府広報局(ADMO)によると、アブダビ首長国のハリド皇太子は、アブダビ国営石油会社(ADNOC)にパイプライン事業の早期推進を指示した。パイプラインは建設中で、2027年に稼働開始見通しという。

UAEの既存のアブダビ原油パイプライン(ADCOP、別名ハブシャン・フジャイラ・パイプライン)は、最大で日量180万バレルの輸送能力を有し、オマーン湾沿岸からの輸出に利用されている。UAEは今月1日、石油輸出国機構(OPEC)から脱退し、石油生産に関する制限がなくなった。

2月末の米イランの交戦開始以降、イランはホルムズ海峡を事実上封鎖し、エネルギー価格が急騰。ホルムズ海峡を通らずに原油を輸出するパイプラインを持つ湾岸産油国はUAEとサウジアラビアだけだ。サウジの「東西パイプライン」について、国営石油会社サウジアラムコのアミン・ナセル最高経営責任者は、アラムコは8日間で輸送能力を日量700万バレルに引き上げ、イラン交戦前の輸出量の約6割を維持していると述べている。

UAEは戦争前の1月には日量340万バレル程度の原油を生産していたが、ホルムズ海峡の事実上の閉鎖により一部生産を停止せざるを得なくなり、生産量は半分以下に減少した。

フジャイラと近隣のホル・ファッカン港は、食料を輸入に大きく依存するUAEにとって生命線となっている。フジャイラは何度か攻撃を受けており、UAEはイランによるものと非難している。攻撃により、4月には石油の積み込みが一時的に停止された。東西パイプラインの終点であるサウジアラビアの紅海沿岸にあるヤンブー港も攻撃を受けた。

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