<為替> ニューヨーク外為市場ではドルが4日続伸。経済指標の内容を受け、連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待は後退し続けている。また市場は、米中協議の行方にも注視している。

米商務省が発表した4月の小売売上高は、前月比0.5%増加とロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。3カ月連続の増加となったが、イラン戦争に伴うインフレ高進が押し上げの一因となった可能性もある。米労働省労働統計局が発表した4月の輸入物価指数は前月比1.9%上昇した。燃料価格が4年ぶりの大幅な伸びを記録し、イランとの戦争がインフレを押し上げていることを示した。

コーペイ(トロント)のチーフ市場ストラテ​ジスト、カール・シャモッタ氏は「きょうの指標にサプライズが全くなかったのは注目に値する」と指摘。その上で「消費者は世論調査では支出に慎重になっていると回答しているが、実際にはこれまでと同じように消費を続けている。ガソリンへの支出が増えた分、以前は他の財(モノ)やサービスに充てられていた支出が大きく削られるといった現象は見られない」と述べた。

市場はイラン紛争に伴う原油価格の高止まりや、FRB当局者のインフレ懸念を巡る発言を受け、年内の利下げの可能性をほぼ織り込まなくなっている。一方、2027年の利上げ期待は徐々に強まっている。CMEのフェドウオッチによると、市場はFRBが12月会合で36.9%の確率で少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利上げに踏み切るとみており、1週間前の22.5%から大幅に上昇した。

カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は14日、数々の困難に対し「驚くべき耐性」を示してきた米国経済にとって、インフレは最大の脅威だと述べた。一方、雇用市場は安定しているとの見解を示した。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米金融・債券市場では、原油価格の上昇が一服したことなどを反映し、長期債を中心に利回りがおおむね低下した。前日の取引で10年債利回りは一時、昨年6月以来の高水準となる4.50%に上昇しており、この日の取引でテクニカルな買いが入ったことも利回り低下につながった。

米国によるイランに対する軍事攻撃を背景にした供給懸念で原油価格は高止まりしているが、この日は、イラン国営メディアがここ数時間で約30隻の船舶が原油輸送の要衝ホルムズ海峡を通過したと報じたほか、イラン準国営のファルス通信が関係筋の話として、イランが一部の中国船舶に対しホルムズ海峡の航行の許可を開始したと報じたことを受け、原油価格の上昇は一服した。

前日の取引では、米国の4月の卸売物価指数(PPI)が急上昇し、インフレ懸念が意識されたことで米国債利回りは大きく上昇していた。FHNフィナンシャルのマクロストラテジスト、ウィル・コンパーノル氏は、10年債と30年債の利回りが2025年半ば以来の高水準に達したことを受け、テクニカルな買いが入り、この日の取引で市場は落ち着きを取り戻したとの見方を示している。

終盤の取引で10年債利回りは1.6ベーシスポイント(bp)低下の4.463%。2年債利回りは0.4bp上昇の3.994%。

2年債と10年債の利回り格差は46.7bpに縮小した。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 米国株式市場は主要3指数がそろって上昇し、S&P500種とナスダック総合は連日で終値の最高値を更新した。ハイテク株がけん引した。投資家は概ね堅調な経済指標を消化し、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席による首脳会談の動向を注視していた。

優良株で構成するダウ工業株30種は、2月10日に付けた過去最高値まであと0.3%に迫った。

ダコタ・ウェルスのシニアポートフォリオマネジャー、ロバート・パブリク氏は「この上昇相場はいつまで続くのかと、誰もが同じことを問いかけている。この相場を歓迎する人は多いが、同時に落ち着かなくもなっている」と指摘。「最高値を更新する市場をただ傍観しているのではなく、勝つためには相場に乗らなければならない」と述べた。

トランプ氏の今回の訪中には、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)や人工知能(AI)半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアンCEOらが同行した。

エヌビディアは4.4%高で取引を終えた。米政府が同社のAI向け半導体「H200」について、中国企業約10社への販売を許可したことが好感された。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 原油高とドル高に押され、小幅安となった。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は0.4%安の1オンス=4685.30ドル。

アラブ首長国連邦(UAE)沖でインド貨物船の沈没と別の船舶の拿捕(だほ)のニュースが伝わり、原油価格が上昇。ドル指数も0.3%上昇し、ドル建ての金は他通貨保有者にとって割高となった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 米国時間の原油先物は、ほぼ横ばいとなった。イラン国営メディアが約30隻の船舶がホルムズ海峡を通過したと報じたことを受け、供給懸念がやや和らいだ。しかし、1隻の船舶への攻撃と別の1隻の拿捕により、エネルギー供給への不安は依然として残っている。

清算値は、北海ブレント先物が0.09ドル(0.09%)高の1バレル=105.72ドル。一時107.13ドルまで上昇したが、日中は大半の時間帯でマイナス圏で推移した。

米WTI先物は101.17ドルで、0.15ドル(0.15%)高だった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 158.35/158.

38

始値 157.92

高値 158.42

安値 157.45

ユーロ/ドル NY終値 1.1668/1.16

71

始値 1.1708

高値 1.1708

安値 1.1667

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 99*17.0 5.0304

0 %

前営業日終値 99*10.3 5.0440

8 %

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*04.5 4.4826

0 %

前営業日終値 99*05.5 4.4790

0 %

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*25.0 4.1491

0 %

前営業日終値 98*27.7 4.1300

5 %

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*16.1 4.0151

3 %

前営業日終値 99*17.6 3.9900

3 %

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 50063.46 +370.26 +0.75

前営業日終値 49693.20

ナスダック総合 26635.22 +232.88 +0.88

前営業日終値 26402.34

S&P総合500種 7501.24 +56.99 +0.77

前営業日終値 7444.25

COMEX金 6月限 4685.3 ‐21.4

前営業日終値 4706.7

COMEX銀 7月限 8532.8 ‐404.0

前営業日終値 8936.8

北海ブレント 7月限 105.72 +0.09

前営業日終値 105.63

米WTI先物 6月限 101.17 +0.15

前営業日終値 101.02

CRB商品指数 400.2819 ‐4.1053

前営業日終値 404.3872

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