Mike Stone
[ワシントン 12日 ロイター] - 米国防総省の技術担当責任者は12日、人工知能(AI)企業アンソロピックの最新モデル「ミュトス」について、政府全体のソフトウエアの脆弱性を発見・修復するために導入していると明らかにした。同省は同社サービスの使用停止に向け移行作業を急いでいるが、ミュトスについては並行して導入を進めているという。
アンソロピックが先月初めに発表したミュトスは、ウェブブラウザーやインフラ、ソフトウエアに長く潜んできた脆弱性を検出できる能力を持つ。現在は、一部の企業だけが防御目的のサイバーセキュリティー用途で利用を認められている。
国防総省の最高技術責任者(CTO)兼研究・技術担当次官のエミール・マイケル氏はワシントンで開催された会議で、同省は今後数カ月以内にアンソロピックの製品を業務から除外する計画を引き続き進めていると説明。ただ、ミュトスについては「国家安全保障上の重要局面」だとして、政府のネットワーク強化に活用していると説明した。
ソフトウエアなどの脆弱性は以前から存在していたが、ミュトスのようなAIツールにより、発見と修復のスピードが速まる一方、悪用のスピードも速まるとも指摘。また、アンソロピックの優位性は一時的なものだとし、オープンAIやグーグルなどからも同様のモデルが間もなく登場するだろうとの見方を示した。
国防総省は3月、製品の一部利用制限の解除を拒否したことを理由にアンソロピックを国家安全保障上の「サプライチェーンのリスク」に指定した。