Iain Withers
[ロンドン 12日 ロイター] - 世界第2位の資産運用会社である米バンガードは、欧州の一般投資家向け商品ラインナップを拡充し、5年以内に欧州の運用資産を現在の2倍近い1兆ドルに拡大し、英国最大の個人向け投資プラットフォームとなることを目指している。同社の欧州責任者のジョン・クレボーン氏がロイターに語った。
同社は、世界全体で12兆ドルを運用しており、米同業のブラックロックと共に、低コストのインデックス型投資信託を個人投資家層に普及させることで業界の構造を変革してきた。
クレボーン氏は、バンガードは欧州における上場投資信託(ETF)の商品ラインアップを、現在の約40本から60─70本に拡大する計画だと述べた。これには、新たな債券、マルチアセット、地域特化型ファンドが含まれる。
同氏はまた、バンガードが欧州においてフィンテック企業との販売提携をさらに模索し、ドイツ、スペイン、フランスでのチームを拡大する予定だとし、「欧州の人々が自らを投資家として認識できるよう支援することを目指す」と語った。
バンガードのサリム・ラムジ最高経営責任者(CEO)は5年以内に海外資産を2兆ドルに倍増させることを目指しており、欧州の運用資産を現在の約5350億ドルから1兆ドルに増やす目標はその一環だ。
バンガードの目標は競争の激しい英国市場での戦いを意味する。実現すれば、現在約5倍の規模を誇るハーグリーブス・ランズダウンを追い抜くことになる。
クレボーン氏は、欧州連合(EU)が個人投資の促進に力を入れていることは歓迎すべきことだが、政府による税制優遇措置に取って代わることはできないと述べ、「その実現は一刻も早い方が良い」と語った。
同氏によると、バンガードは人工知能(AI)を活用して顧客へのサポートや財務分析を強化する方法を模索している。また、米新興企業アンソロピックと協力し、同社の新型AI「クロード・ミュトス」がもたらすサイバーリスクへの対応にも取り組んでいるという。