Harold Isaac
[ポルトープランス 11日 ロイター] - ハイチのフィスエメ首相は、11日に放送されたインタビューで、同国の治安状況は今年8月に選挙を実施できるレベルに達していないとの見解を示した。
ハイチでは過去10年で初となる大統領選が8月に行われる予定だ。
これまで同国の選挙は、強力な武装ギャングが首都での支配を固め、地方や中部へと勢力を拡大する中で、歴代の政権によって繰り返し延期されてきた。治安悪化によってこの数年で数千人が殺害され、100万人以上が避難を余儀なくされている。
フィスエメ氏は地元メディアのインタビューで「8月に選挙ができるレベルまで治安状況が整っていないことは明らかだ」と語った。
その一方で「年内には選挙が実施されることを望んでいる。(来年)2月7日には、選出された大統領が誕生しているだろう」と付け加えた。
フィスエメ氏は、今年2月7日に暫定大統領評議会から政権を引き継いだ。この日付はハイチにおける権力移譲の極めて重要な節目とされているが、任期延長を画策する指導者らによってしばしば無視されてきた歴史がある。
直近の大統領だったジョブネル・モイーズ氏は選挙の実施を先送りにした末、2021年に暗殺され、同氏殺害で生まれた政治的な空白が、既に強力だったギャングが首都ポルトープランスのほぼ全域にまで影響力を拡大させる事態をもたらした。
その後、治安は悪化の一途をたどり、当局が自由で公正な投票プロセスを保証する能力が制限されていることが選挙準備の妨げとなっている。
一方、国連や米国は、ハイチの治安部隊を支援する条件として、政府が選挙を実施することを求めている。
有権者登録は本来4月1日に開始予定で、同国の選挙管理委員会は第1回投票を8月30日、決選投票を12月に実施するスケジュールを立てていた。参加を承認された政党は280を超える。
これについてフィスエメ氏は「国民に百科事典(のような極めて分厚い候補者リスト)を渡して選ばせるようなことはしない。選択肢があるのは良いことだが、多過ぎる選択肢が必ずしも必要だとは限らない。10人から15人ほどの大統領候補者で選挙を行いたいと考えている」と語った。