Stephen Culp
[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米国株式市場は小幅続伸して取引を終えた。人工知能(AI)を巡る楽観論が相場への追い風となった。ただ、決算シーズン終盤に入り業績主導の上昇の勢いは鈍化しつつあり、米国とイランの協議が停滞する中、原油相場の上昇はインフレ懸念をあおった。
主要3指数はそろって上昇し、S&P総合500種とナスダック総合は連日で終値の最高値を更新した。
半導体セクターがアウトパフォームし、フィラデルフィア半導体指数は2.6%上昇。AIブームが衰える兆しはほとんど見られていない。
ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「半導体とAIインフラ関連の取引はもはや独り歩きの様相を呈している」と指摘。「これらの銘柄に乗り遅れまいとする勢いと追随買いがあまりにも強く、個別のニュースや発表とほぼ切り離されているように見える」と語った。
ただ、一部の市場関係者は上昇相場が勢いを失いつつあるとみている。
著名投資家のマイケル・バリー氏は11日、株式相場が暴落する公算が大きいと警告した。2008年の金融危機で巨額の利益を上げたことで知られる同氏は、自身のサブスタックへの投稿で、26年のハイテク株上昇は急失速して終わると指摘。「市場は最盛期を過ぎた」と記した。
決算シーズンが終盤を迎える中、市場の関心はマクロ経済と地政学的な動向に戻りつつある。
トランプ米大統領は米国の和平案に対するイランの回答を一蹴。これを受けて原油相場が急騰し、紛争長期化がインフレ、特にガソリン価格に上昇圧力を加え続けるとの懸念が広がった。投資家は今週発表される経済指標、特に労働省の消費者物価指数(CPI)と商務省の小売売上高に注目している。
今週後半には、トランプ氏が中国・北京で習近平国家主席と会談する。議題はイラン戦争、貿易、核兵器、台湾、AIのほか、重要鉱物レアアース(希土類)の取引延長の可能性など多岐にわたる。S&P500の主要11セクターのうち、エネルギーの上昇率が最大となった一方、通信サービスの下落率が最大だった。
半導体大手インテルは3.6%高。前週末8日にはアップルとの半導体生産に関する暫定的合意の報道を受け14%急騰していた。同業のクアルコムは8.4%高で過去最高値を付けた。
メディア大手のフォックスは、四半期売上高が市場予想を上回り、株価は7.6%上昇した。
このほか、一部の航空会社株は原油価格の上昇による利益圧迫懸念で下落した。サウスウエスト航空、デルタ航空、アラスカ航空、ユナイテッド航空は2.9─4.4%安。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.08対1の比率で上回った。ナスダックでは1.27対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は214億2000万株。直近20営業日の平均は179億9000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 49704.47 +95.31 +0.19 49549.07 49771.24 49475.78
前営業日終値 49609.16
ナスダック総合 26274.13 +27.05 +0.10 26135.63 26359.31 26129.83
前営業日終値 26247.08
S&P総合500種 7412.84 +13.91 +0.19 7385.31 7428.97 7384.20
前営業日終値 7398.93
ダウ輸送株20種 20043.64 -155.10 -0.77
ダウ公共株15種 1124.79 +12.64 +1.14
フィラデルフィア半導体 12081.04 +305.54 +2.60
VIX指数 18.38 +1.19 +6.92
S&P一般消費財 1984.61 -12.77 -0.64
S&P素材 655.18 +9.26 +1.43
S&P工業 1481.37 +14.83 +1.01
S&P主要消費財 942.58 -7.23 -0.76
S&P金融 850.49 -1.45 -0.17
S&P不動産 282.84 +0.99 +0.35
S&Pエネルギー 872.41 +22.38 +2.63
S&Pヘルスケア 1665.74 -6.37 -0.38
S&P通信サービス 495.09 -11.79 -2.33
S&P情報技術 6638.68 +65.46 +1.00
S&P公益事業 458.37 +4.43 +0.98
NYSE出来高 14.35億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 62955 + 555 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 62935 + 535 大阪比