[ドバイ 11日 ロイター] - サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコのアミン・ナセル最高経営責任者(CEO)は11日、ホルムズ海峡の混乱が続けば石油市場の正常化は2027年にずれ込む可能性があると警告した。

ナセル氏は、10日に発表された同社の第1・四半期決算について説明するアナリスト向け電話会議で「供給の途絶が長く続くほど、たとえあと数週間であっても、石油市場の均衡が回復し安定するまでにより長い時間がかかる」と指摘。この状況が6月中旬まで続けば、回復は27年にずれ込む可能性があるとの見方を示した。

また、石油市場は毎週約1億バレルの原油供給を失っており、通常時は約70隻の船舶が通過するホルムズ海峡を、現在はわずか2─5隻しか通過していないと指摘。たとえ海峡がきょう再開したとしても、市場が均衡を取り戻すには数カ月かかるとの見通しを示した。

一方、通常の貿易と海上輸送が再開されれば、需要は力強く回復すると予想しているとし、現在の市場については「需要の破壊ではなく需要の抑制」だと説明。必要があれば、アラムコは3週間以内に日量1200万バレルの持続可能な最大生産能力に到達できる見込みだと述べた。

さらにナセル氏は、主要油種​アラブ・ライト と一部のアラブ・エクストラ・ライトを主に扱う紅海に面するヤンブー港の日量500万バレルの輸出能力を拡大する方法を検討していると言及。同社は精製製品向けの西岸ターミナルを通じて日量約90万バレルを輸出しており、より高い利益率を確保するために輸出量を最大化していると述べた。ホルムズ海峡が封鎖されている限り、この状態が続く可能性があるとした。

そのほかナセル氏は、先物市場と現物市場の間には明らかな乖離(かいり)があるとし、精製マージンの強さが市場の逼迫を反映していると指摘。供給の安全確保に向けた緊迫性が、戦略備蓄や商業在庫の急速な積み増しと再構築につながると述べた。

石油業界は埋蔵量の減少に対処する必要があり、そのために資金を振り向ける必要があるとの考えを示した。

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