Kentaro Okasaka
[東京 11日 ロイター] - JX金属は11日、2027年3月期通期の連結純利益(国際会計基準)が前年比8.9%増の1140億円になるとの見通しを発表した。半導体や光通信用の製品が引き続き堅調とみている。IBESがまとめたアナリスト10人の純利益予想の平均値1495億円を下回った。
注力分野の半導体材料と情報通信材料で営業利益が110億円伸長すると見込んでいる。半導体用ターゲットや、光通信用途で使われるリン化インジウム(INP)基板などAI(人工知能)データセンター関連の需要拡大を受けた増販や値上げが寄与する。一方、中東情勢によるマイナス影響として70億円を織り込んだ。燃料費や電力料金、物流費の高騰が今後1年程度、継続する前提で試算したという。
林陽一社長は決算説明会で、ボラティリティー(変動)が高い鉱山開発事業については将来的に適正化を図っていき「半導体材料や情報通信材料に傾倒していくのは変わらない方針だ」と語った。
林社長は、AI向け需要は「2、3年でトレンドは変わらず、むしろ加速していく部分もある」と見通し、「絶対的な材料というのはなく、技術動向の変化、あるいは需要に追い付けないリスクもある。最終製品を作る方や設計される方からいかに情報を取っていくのかが非常に重要になってきている」と話した。
今期から株主還元方針を変更し、配当下限を20円とする。ただ、大規模な資産売却や自己株買いを行う場合は総還元性向も考慮して別途検討するという。11日、発行済み株式総数の6.17%に当たる5730万株・2500億円を上限に自社株を公開買い付け(TOB)すると発表。このため今期の年間配当予想は下限の1株20円(前年は31円)とした。