製造拠点分散の切迫感薄れる

関税問題が米中対立の中心から外れるにつれ、中国の製造業者は生産拠点を分散しなければならないとの切迫感から解放されつつある。

米国事業が収益の70%を占める受託製造業者ジェニメックス・グループのアジア代表、ジョナサン・チタヤット氏は、トランプ政権第1期にベトナムとタイで、最近ではインドとインドネシアで、新たなサプライヤーを確保した。

しかしサプライヤー500社の75%は依然として中国国内にあり、その多くは米国が中国への関税を引き下げる一方で他国への関税を引き上げた後、移転計画を取りやめた。

「我々は皆、極端な行動を取らないことを学んだ。静観していた人々は、今では待っていて良かったと感じている」とチタヤット氏は語った。

車椅子やスクーターを製造するプライド・モビリティ・プロダクツの調達担当副社長、マイク・セーガン氏は、約100社から成る同社サプライチェーンの70%ないし80%が、依然として中国に依存していると話す。

「脱リスク(デリスキング)や分散が消えるわけではないが、急ぐ必要はなくなった。パニクは収まり、トランプ氏の発言に対しても人々は少し耐性が付いた」

休戦だけでは不十分