豪華クルーズ船、MVホンディウス号で「ハンタウイルス」の集団感染が発生し、3人が死亡、他に5人について感染の確認、もしくは感染した疑いが報告された。世界保健機関(WHO)は、広範な公衆衛生上の脅威に発展する可能性は依然低いとしている。
クルーズ船で何が起きたのか
WHOは6日、MVホンディウス号に関連して3人の死亡者を含む計8人のハンタウイルス症例(確認事例と疑い事例を含む)を発表した。
船の運航会社オーシャンワイド・エクスペディションズによると、同日に3人が船から搬送され、うち2人は重症。別の患者1人は南アフリカで集中治療を、スイスに帰国した男性1人はチューリヒで治療を、それぞれ受けている。
今も約150人が乗るクルーズ船は3日からアフリカ西部の島国カボベルデ沖に停泊していたが、6日午後にはスペイン領カナリア諸島に向けて出発する予定。症状のない乗客(現在船内にいる全員)はカナリア諸島に到着次第、下船が許可される。スペイン政府は、スペイン人乗客14人を軍の病院で隔離し、その他の乗客は各国の指針に従って本国に送還・隔離されるとしている。
ハンタウイルスとは
ハンタウイルスはネズミなどの齧歯(げっし)類が媒介するウイルスで、人に感染して病気を引き起こすことがある。WHOの推定では、世界で毎年1万―10万人の感染者が発生しており、ウイルスの型によって重症度は異なる。
今回船内で特定されたのは、通常アルゼンチンやチリで流行するアンデス・ハンタウイルス。ホンディウス号は4月1日にアルゼンチンを出港していた。
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