Kentaro Okasaka

[東京 28日 ロイター] - 積水化学工業は28日、2027年3月期通期の連結純利益が前年比1.1%増の760億円になるとの見通しを発表した。年間配当予想は81円(前年は80円)とした。中東情勢の影響による原材料費高騰ついては確実に価格転嫁していく方針で、見通しには反映させていない。

第1・四半期(26年4-6月)での影響は軽微と想定。今後の具体的な影響については四半期決算発表の際に開示するという。原材料調達への影響については、状況を注視しつつ、必要量の確保に努めるとともに、調達先の分散や代替品などのヘッジ策を進めるとした。

西田達矢専務は決算会見で、上半期に原料調達で140億円程度の影響が出るとの見通しを示し「仮に価格転嫁できなければ利益が減るわけだが、ここは確実に転嫁をしていく考えだ」と語った。取引先の理解も得られているとの認識を示した。第1・四半期までは「調達難で生産や販売が制約を受けるということは想定しなくてもいいくらいのめどが立っている」とした。

同社は28日、発行済み株式の0.99%に当たる400万株・120億円を上限とする自社株買いも発表した。取得期間は30日から来年3月31日まで。また、同5.81%に当たる2500万株の消却を5月25日に行うことも発表した。

同社は3月以降、製品の値上げが相次ぐ。石油・ナフサに由来する塩化ビニール・ポリエチレン原料の調達環境が急速に悪化し、原料価格やエネルギーコストが急騰しているなどとして、建材製品や塩化ビニール関連製品、ポリエチレン関連製品、塩素化塩化ビニール(CPVC)樹脂の値上げをこれまでに発表した。

28日に発表した26年3月期通期の連結純利益は同8.2%減の751億円だった。微生物を活用して可燃性ごみをエタノールに変換する「BRエタノール技術」に絡む減損損失が響いた。

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