[蕪湖 (中国)28日 ロイター] - 中国最大の自動車輸出企業である奇瑞自動車(チェリー)の尹同躍会長は27日、東部の都市・蕪湖にあるグローバル本社でロイターのインタビューに応じ、欧州やその他地域における事業拡大を目指す上で、トヨタとテスラという極めて異なる2つの自動車メーカーからヒントを得ていると明らかにした。

「われわれはこの戦略を(両社の頭文字を組み合わせた)『ダブルT』と呼んでいる」と説明。「トヨタとテスラをプラス」し、長期的に顧客を魅了する品質と、若い層の買い手を引きつける先進技術の両方を兼ね備えた自動車を生産することを意味するという。

尹氏はまた、合弁事業を展開しているスペインのバルセロナで生産能力の増強を検討しているほか、欧州の自動車メーカーと生産施設を共有するさらなる機会も模索していると語った。

業界データによると、奇瑞は昨年、前年比約8%増の280万台を販売。グローバル販売台数は近年急増しており、2020年から25年にかけてほぼ4倍に拡大した。それでもなお、国内のライバルであるBYDには及ばない。BYDは25年に460万台を販売し、販売台数で世界第5位の自動車メーカーとなった。

他の競合他社と同様、奇瑞も100以上の自動車ブランドがひしめく国内市場での熾烈(しれつ)な価格競争に直面。こうした中、尹氏は業界再編が間近に迫っていると述べた。

「数年後には、生き残って健全な経営を維持できるのはごく一部になるかもしれない」と指摘。「今まさに、その局面が訪れようとしている」。

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