[ロンドン 22日 ロイター] - トランプ米大統領が21日にイランとの停戦を延長すると発表するわずか15分前に、原油価格の下落を想定した4億3000万ドル相当のポジションが構築されたことが分かった。イラン戦争に関する重要な発表の直前に、原油価格に対する大規模かつ的確に方向性をとらえた取引が行われたのは、今月に入って3回目、通算では4回目となる。3月には1件で5億ドル、4月には合計で約21億ドルのポジション構築が行われた。

21日の原油先物市場で、1954GMT(日本時間翌午前4時54分)から1956GMT(同午前4時56分)にかけ、ブレント原油先物価格に基づくと総額4億3000万ドルに相当する4260ロットの売り注文が発生した。

LSEGのデータによると、トランプ大統領は2010GMT(同午前5時10分)に停戦を無期限に延長すると述べた。

ブレント市場の決済は1830GMT(同午前3時30分)に行われるため、これらの取引は決済後の時間帯に行われたことになり、この時間帯の取引量は通常極めて限られている。

これらの取引は価格に大きな影響を与えず、1バレル=100.91ドルから100.66ドルへとわずかに下落するにとどまった。しかしトランプ大統領の発表後、ブレント原油先物価格は1分以内に96.83ドルまで下落した。22日1200GMT(日本時間同日午後9時)時点では、99.2ドルで取引されていた。

3月23日にも、トランプ大統領がイランの電力インフラへの攻撃延期を発表する15分前、原油価格の下落を想定した5億ドルの取引があった。同様に4月7日には、トランプ大統領が2週間の停戦を発表するわずか数時間前に、9億5000万ドル相当の取引が成立した。

4月17日、イラン外相がホルムズ海峡を商業船舶に開放するとソーシャルメディアに投稿する約20分前には、原油価格の下落を狙った7億6000万ドルの売買が成立した。

関係筋によると、米商品先物取引委員会は、イラン戦争に関連したトランプ大統領の主要な政策転換の直前に行われた、3月23日と4月7日の取引を含む一連の原油先物取引について調査している。

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