この世代も今は、アラフィフになっている。大卒だと働き始めて30年近く過ぎているのだが、これまでに得られた稼ぎの総額は他の世代と比べて少ないだろう。総務省「就業構造基本調査」(5年おきに実施)のデータを使って、ロスジェネ男性の各年齢時点の年収中央値を計算し、<表1>に整理すると以下のようになる。

ロスジェネは2002年では20代後半。当時の当該年齢男性の年収中央値は324万円で、バブル世代の同年齢期よりも20万円以上少ない。年収が300万円に満たないワーキングプアの割合は42.5%と、バブル世代の同時期よりも10ポイント近く高くなっている。
年収が「バブル>ロスジェネ」の傾向は、40代前半のステージまで続く。40代後半では逆転しているが、2012年時点ではリーマンショックや東日本大震災の影響が残っていて、バブル世代の昇給幅が小さくなっていたためと思われる。
<表1>に示した5つの年次の年収中央値を合計すると、バブル世代は2335万円で、ロスジェネは2131万円。単純に考えると、20代後半から40代までの25年間の稼ぎの総額は、前者が1億1673万円、後者が1億654万円(5つの年次の合計値を5倍)。40代までの稼ぎの総額に、1000万円以上の開きが出ている。給料が高い50代を経て、支給される退職金も考慮すると、バブルとロスジェネでは生涯賃金に2000万円、場合によっては3000万円以上の差が出るかもしれない。
ロスジェネが不遇な世代であるのは明らかだ。この世代も老後がチラチラと見え始めているが、政府は今月、就労支援・低年金対策・住居支援を柱とした「新たな就職氷河期世代等支援プログラム」を公表している。これを機に、これまで家族依存が主であった日本の高齢者福祉も変わることが望まれる。
<資料>
文科省「学校基本調査」
文科省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」
総務省「就業構造基本調査」