Steven Scheer Enas Alashray Mubasher Bukhari
[ワシントン/カイロ/イスラマバード 21日 ロイター] - 米イランの停戦期限切れが迫るなか、トランプ米大統領は21日、停戦を延長するつもりはないと述べ、合意が成立しなければ米国は攻撃を再開すると表明した。さらに、米軍は「いつでも出撃する準備ができている」と語った。
トランプ氏が発言したのは、米軍が国際水域でイラン関連の巨大石油タンカーに立ち入り検査を実施したと発表した直後のことだった。これはイランの原油輸出に対する初の措置となり、イランとの和平交渉再開をより困難にする可能性がある。イランは、米国が港湾封鎖を実施している間は交渉に応じないと表明しているためだ。
米国は、パキスタンで行われるイランとの協議が予定通り実施されると確信しており、イラン高官も参加を検討していると述べていた。しかし、停戦期限が迫る中、残された時間はほとんどない。
停戦延長の可能性について問われたトランプ氏はCNBCに対し「延長したくない。われわれにはそれほどの時間はない」と述べた。
イラン政府報道官のファテメ・モハジェラニ氏は、「われわれは再び攻撃されることを望んでいないが、もしそのような攻撃が発生した場合は、以前よりも断固とした対応を取るだろう」と述べた。国営通信のIRNAが伝えた。
<米国がイラン関連のタンカーを拘束>
米軍は21日、イラン関連のタンカー「ティファニ」に対し海上での立ち入り検査を行ったと発表した。船舶追跡サイト「マリン・トラフィック」のデータによると、同船は21日朝、インド洋のスリランカ付近に位置していた。原油約200万バレルを積載しており、シンガポールを目的地としていた。
米中央軍は「これまで明確にしてきたように、われわれは違法ネットワークを阻止し、イランに物的支援を提供する制裁対象船舶を、活動場所を問わず阻止するために、世界的な海上取り締まりを継続していく」と述べた。
トランプ氏はソーシャルメディア上で、イランが停戦協定に多数の違反行為を行ったと述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。CNBCのインタビューでは、封鎖は成功しており、米国は「素晴らしい合意」を得られる有利な立場にあると語った。
イラン側は立ち入り検査について直ちにコメントを発表しなかった。イラン関係筋はロイターに対し、イランはイスラマバードで開催される次回の協議に出席するかどうかについて、まだ最終決定を下していないと述べた。
パキスタン当局者によると、代表団が会談に出席するとしても、到着は22日以降になるという。
第1回協議では合意に至らず、米国が封鎖解除を拒否し、19日にイラン船籍の貨物船「トゥスカ」を拿捕(だほ)したことを受け、イラン側は第2回協議を否定していた。トランプ氏は、合意に至らなければイランの民間インフラを攻撃するとしている。
しかし、協議に関与しているパキスタンの情報筋はロイターに対し、協議再開に向けた機運が高まっており、バンス米副大統領がイスラマバードを訪問する予定だと語った。
<イラン核開発計画が焦点>
トランプ氏は、原油価格のさらなる高騰や株式市場の混乱を防ぐ合意を望んでいるが、イランが核兵器を開発する手段を持つことは絶対に許されないと主張。イランに対し、高濃縮ウランの備蓄を放棄するよう求めている。
一方、イランは、海峡の支配権を利用して、戦争の再開を回避し制裁を解除する合意を成立させ、同時に平和目的だとする核開発計画をより多く維持することを望んでいる。
トランプ氏は当初、停戦は米東部時間4月7日の夜から2週間続くと発表したが、最近になって4月22日の夜まで、つまり実質的に24時間延長されることを示唆した。協議に関与しているパキスタンの情報筋によると、停戦は22日の東部時間午後8時に終了する見込み。
パキスタンは不確実な状況にもかかわらず、会談開催の準備を進めてきた。当局者によると、イスラマバード全域に約2万人の治安部隊が配備されているという。