AIは「何に困っているか」は教えてくれない
──本書では「観察力」の大切さについて繰り返し触れています。あらためて、観察力を身につけると何がいいのか、どうしたら観察力をつけられるのかを教えていただけますか。
観察力の本ではないので困っちゃいますけど(笑)。しいて言うなら、自分で考えることですかね。偉そうな言い方かもしれませんが、自分個人を生きるというか、自分が自分という車を運転するようなイメージです。
例えばAIは、問題解決は得意かもしれないけど、「いま自分たちが、何に困っているか」ということについてはわかっていない。AIは国レベルで起きていることなら多少は把握しているかもしれないけど、あなたが住んでいる地域や所属しているコミュニティで起きている問題については、おそらく知らないでしょう。
そもそも、僕ら一人ひとりが集まってこの社会ができていて、その中で潤滑油的に働いているのがお金です。僕らが生活している社会はどんな問題を抱えているのかに気づいて、自分は何ができるのか、協力してどうやって解決しようかを考える。それこそが、人間のやるべきことではないでしょうか。
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