「MIC Drop」を披露するBTS (P)&(C)BIGHIT MUSIC
また、ドーム公演前に海外も含めてARMYの間で話題になっていたのが、「Body to Body」の途中にサンプリングされているアリランを日本人が歌う、ということの意味だ。
韓国の伝統民謡であり、日本の植民地時代には民族を象徴する存在になったといわれるアリラン――ただし、当時の日本で娯楽として消費された側面もあり、日韓の負の歴史だけを背負ったものとは言い切れない。
弊誌の3月31日号の記事でクォン・ヨンソク一橋大学大学院法学研究科准教授は「BTSはアリランの恨を昇華させ、グローバルな文化空間に位置付けた」と書いている。「みんな一緒に!」「もっと大きく!」とメンバーたちが声をかけるなかで、会場に響きわたったアリランの歌声はまさにそうした昇華であるとともに、BTSとイルアミの絆を感じさせるものだった。
最後にもう一つ。公演終盤、舞台上の大画面にさまざまなメッセージボードが映し出されたが、その心温まる言葉がとても印象的だった。「イルアミは心にREC(録画)」はまさに、撮影禁止だからこそあなたたちの姿を深く心に刻むよ!ということだ。
そのほか、「7人を7年間待ってたよ」「これから先も一緒に年を重ねていこう」「7人が健康で幸せに世界中のARMYに会えますように」「BTSを好きになって韓国人の友達ができて、今日一緒に来てます。ありがとう」「(ヨンタンの絵)」「つぎは大阪に来てや」「一生推す」……。
イルアミがどんなに彼らの来日を待ち続け、どれほどの思いをこれらのメッセージに込めたのかを考えると胸が熱くなる。
公演のセットリストは新アルバム『ARIRANG』を中心に23曲。日本語曲は17日に「Crystal Snow」、18日に「For You」が歌われた。後者は、2018年のドーム公演で(ある問題でBTSもARMYも大変だった時だ)イルアミがBTSに向けて合唱した曲。この曲の記憶が塗り替えられてよかった、再び聴いて感動したという声もSNSには上がっていた。
BTSにとってイルアミにとっても、今回の公演は本当に特別なものになったことは間違いない。来年には、世界ツアーの続きで日本での公演が再び予定されている。