Lili Bayer Feras Dalatey
[ブリュッセル/ダマスカス 17日] - 欧州連合(EU)はシリアと正式な政治対話を再開し、経済・安全保障分野での関係強化を進めることで同国への関与を深める方針だ。ロイターが確認した文書で明らかになった。
この文書はEUの外交機関が作成し、今週加盟国に配布した。それによると、EUはシリアとの1978年の協力協定を全面的に再開し、5月11日に同国の暫定当局とハイレベル政治対話を始める。
EUは制裁体制を「再構成し、調整する」と表明した。シリア指導部と関与する一方、移行を妨害する勢力を制裁の標的にすることで、影響力を維持する狙いがあるとしている。
文書は経済面での関与を強める計画も示した。貿易・投資の枠組み構築、民間資金の活用、新たな技術支援拠点を通じた事業環境改善に向けた改革支援が含まれる。また、難民や国内避難民の「安全で自発的かつ尊厳ある帰還」を促進するため当局と協力する。
インド・中東・欧州経済回廊など地域連携プロジェクトにシリアを組み込む構想も打ち出した。シリアを輸送、エネルギー、デジタル接続の拠点と位置付ける内容だ。シリアはホルムズ海峡閉鎖で生じたエネルギー危機を背景に、重要な中継地点として台頭しつつある。
安全保障分野では、EUがシリア警察の訓練や内務省の能力強化を支援するほか、対テロ協力や麻薬取引、組織犯罪への対応を進める。