<イングランド、スコットランド、ウェールズ、そして北アイルランド…同じ地域で強豪ライバルで複雑なその関係は>

僕は、ちょっと気の利いた記事を思いついていた。

サッカーワールドカップ(W杯)をネタにして、イギリスがいかに4つの国から成り立っているのかを説明しようと思っていたのだ。イングランド、スコットランド、ウェールズ、そして北アイルランド。

というのも、このうち3つがW杯に出場し、残る1つは3カ国のいずれかに阻まれて惜しくも出場を逃した、とでも説明できるはずだったからだ。

そしてさらに、(他にも競争相手である)アイルランド共和国もまたブリテン諸島の一部を占め、かつてはイギリスに含まれていたのだが、100年以上前に独立した……と説明するつもりだった。

ところが、サッカーはそんな都合よくはいかなかった。ウェールズもアイルランド共和国も、勝利目前まで行きながら引き分けに終わり、PK戦で敗れて出場を逃してしまった。北アイルランドも敗退した。

この「教えるのに絶好の機会」が実現しなかったのは残念だ。でも僕は憲法の専門家のように微妙な部分を説明できる自信がないだけに、少しホッとしてもいる。

1958年には、いわゆる「ホーム・ネイションズ」4カ国全てが出場した(ただしアイルランド共和国は出場しなかった)。

その後の数十年間、「これらの島々」からの各代表チームはW杯の常連だった(アイルランド共和国の人々はアイルランドも英国に含まれるかのように聞こえる「ブリテン諸島(British Isles)」という呼び方を嫌い、その代わりに「これらの島々(these islands)」という言葉を使う)。

4カ国は互いを応援し合う?
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