[シドニー 16日 ロイター] - オーストラリアの3月の就業者数はおおむね予想通りの増加となり、失業率も低水準を維持した。ただ今後、中東紛争に伴う世界的なエネルギーショックによって労働市場の底堅さが試される可能性がある。

オーストラリア統計局が16日に発表したデータによると、3月の就業者数は前月比1万7900人増加し、市場予想(2万人増)におおむね沿った結果となった。2月は4万9600人増だった。

前月に急減したフルタイム雇用は、5万2500人の増加に転じた。

失業率は横ばいの4.3%で予想と一致。一方、労働参加率は66.9%から66.8%に低下した。労働時間は0.5%増加した。

市場はオーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)が5月に今年3回目となる利上げを行う確率を68%とする見方を維持した。豪ドルは1豪ドル=0.7174米ドルと堅調で、4年ぶりの高値に近い水準にある。

ヴァンエックの投資・資本市場責任者ラッセル・チェスラー氏は「豪労働市場は今のところ持ちこたえている」としつつ、「原油価格高騰の影響が経済に波及し始めるにつれ、4月の雇用統計は全く異なる状況を示す可能性がある」と指摘。「すでにカンタス航空とヴァージン(・オーストラリア)航空の両社が運航便数を削減しているが、この傾向が続けばコスト削減策や人員削減につながる可能性が高い」と述べた。

RBAは今年2回の利上げを行い、政策金利を4.1%に引き上げた。労働市場が予想外に堅調さを維持し、ここ数カ月でむしろ若干引き締まった可能性があると判断した。しかし多くのアナリストは、金利上昇と中東紛争を背景に、今年は労働市場が緩和すると予想している。

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