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あと3週間は攻撃続行

当面は持ちこたえる

 

イランでの戦争に終わりが見えないなか、イスラエルとペルシャ湾岸諸国の方針の違いが鮮明になっている。

2月28日に始まったアメリカとイスラエルの攻撃に対して、イランは両国の拠点だけでなく、湾岸のアラブ諸国にも爆撃を仕掛けてきた。

アラブ諸国は、イランを完全に隔離して、最終的にキューバ化する方針に傾いている。「キューバ化する」とは、弱体化させて、強気な姿勢は相変わらずだが国外に影響を及ぼすことはできない国にする、という意味だ。

これに対してイスラエルは、イランを打ち砕きたいと考えている。少し前のシリアのように、国内を分裂させ、現体制を倒し、地域全体への影響力を破壊しようとしている。

アラブ諸国の足並みは完全に一致しているわけではない。例えば、カタールとオマーン、そしてクウェートは、戦争の早期収束に向けて静かに働きかけてきた。一方、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、そしてバーレーンは、イランの軍事力に一定の歯止めをかけられるなら、今以上のエスカレーションを容認する姿勢を示してきた。

これに対してUAE政府高官らは「確固たる結果」を求め、オマーンとカタールは共存と交渉を重視する。こうした違いはあっても、イランを崩壊させない程度に弱体化させたいという点で、アラブ諸国の希望は一致している。

イスラエルは違う。イランの現体制を弱体化させた結果、国が崩壊しても構わないと思っている。それが混乱や国土の分裂をもたらしても構わない。むしろそれは理想の結果だと言うイスラエルの戦略関係者もいる。

だが現実は、アラブ諸国が望む形にも、イスラエルが期待する形にもならない可能性がある。イランはキューバやシリアではなく、北朝鮮のように、国際社会にとって今まで以上に危険な軍事国家になって生き延びる大きなリスクがあるのだ。

イランの未来はキューバか、シリアか、それとも北朝鮮か。それぞれの可能性を詳しく検討してみよう。

あと3週間は攻撃続行