Takahiko Wada

[東京 10日 ロイター] - 日銀は10日に公表した金融機関に対する2026年度の考査方針で、大都市圏における不動⁠産業向け貸出を重点的に検証していくことを盛り込んだ。大手金融機関、地域金融機関問わず不動産関連融資が伸びる中、大都市圏の⁠不動産価格が高騰していることを踏まえ、審査体制やリスク管⁠理などを確認する。

不動産売買業向けではプロジェクトの妥当性や進捗管理、不動産市況のモニタリングなどを踏まえた予兆管理などを点検するほか、不動産賃貸業向けでは、賃⁠料や空室率、所要経費などを含めた先行きの収支計画や回収可能性⁠など⁠を点検していく。金利上昇や不動産価格下落などの状況を想定した際の審査・管理体制も確認する。

25年度の考査では、大都市圏において、融資物件の短期売買に伴う売買業向けの⁠貸出や、物件売却を前提とした賃貸業向けの貸出が増加している事例がみられたという。

日銀はこのほか、「金利のある世界」の到来で個人や法人の預金が動きを見せる中、地域金融機関では個人預金の減少や法人の大口預金比率の上昇など「⁠預金の粘着性が変化している」と指摘。26年度は個人預金が減少したり、増勢が鈍化している金融機関、預金利回りの高い金融機関を対象に預金動向や粘着性の分析の実施状況などを点検していくとした。

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